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国立科学博物館のクラファン、なぜ一瞬で1億円集まったのか? 支援者の「動機」に答えエンタメ×ビジネスを科学する(1/2 ページ)

国立科学博物館が実施したクラウドファンディングは注目され、多くの反響と議論を呼んだ。8月7日に目標金額1億円でスタートしたこのクラウドファンディングは、当日中に目標金額を達成した後も勢いは止まらず、現時点で4万1000人以上の支援者から6.7億円を超える金額が集まっている。なぜこれほどの人数と金額の規模で支持を集めたのか。

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 国立科学博物館(以下、科博)が実施したクラウドファンディングは、多くの反響を呼んだ。資金難に陥った科博が「地球の宝を守れ」と銘打ち、応援を呼び掛けたプロジェクトだ。

 8月7日に目標金額1億円でスタートしたこのクラウドファンディングは、数時間後に目標金額を達成。その後も勢いは止まらず、8月18日時点で4万1000人以上の支援者から6.7億円を超える金額が集まっている。


国立科学博物館のクラウドファンディング(出所:READY FOR公式Webサイト)

 この試みをめぐって称賛する声もあれば、「本来は国が賄うべきだ」「民営化して自立するべきだ」という声など、さまざまな意見が交わされている。

 ただし本稿ではそれらの“べき論”には触れず「4万人以上の人々が科博に対して平均1万円以上の支援を行った」という事実にのみ注目し、そこに至った要因を考察してみたい。

 筆者は、昨今目立っているある「消費行動」と、科博の「顧客層」に要因があると考えている。

クラファン開始から数時間で1億円達成――さらに伸び続ける要因は

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