ガソリン価格が高い! 税金の代わりに“財源”を確保する方法とは:高根英幸 「クルマのミライ」(4/5 ページ)
ガソリン価格の高騰が止まらない。庶民の生活にダメージを与えているわけだが、価格を下げるためにどのような手があるのか。
収益向上と事故減少を狙う
反則金制度とは、軽度な交通違反の取り締まりから納付までの手続きを簡素化することで、ドライバーや警察官双方の負担を軽減するものだ。
反則金制度自体は効率的な手段でも、これまでは警察官の手作業による取り締まりが大半だったため、検挙するにも限界があった。それでも反則金は年間500億円にもなり、全国の道路交通整備のための予算として使われている。
さらに検挙率を上げるために、現行犯だけでなくカメラ映像を利用すれば、反則金の納付額は大幅に増えるだろう。ただしカメラ映像を使った取り締まりをしたとしても、警察官が手作業で解析して反則金の納付書を送りつけるようなことは、非効率であるし現実的ではない。こういうところこそAIで自動化して、納付もスマホで行えるようにすればいいのだ。
結果、交通違反者が減れば、交通事故も自然と減ることになる。また無免許や危険な高齢ドライバーの運転を防止することにもつながるはずだ。
将来的にはドライバーも用心して、反則金による収入も減少していくことになるだろうが、そのときまでに新たな財源を見つければいい。こうした反則金自動徴収システムを構築できれば、正直者がバカを見るような状態は解消されて、ガソリン価格は抑えられ、交通事故も減るとなって一石三鳥ではないか。
もちろん免許更新時や免停処分などの講習はこれまで以上に審査を厳格化して、審査の手数料もしっかりと取る。教習所にも委託すれば免許人口が減っても収益を確保することができるはずだ。
マイナンバーカードに銀行口座をひも付けている人が7000万人を超えているらしいので、ドライバーからの反則金徴収はマイナンバーを利用するのも効率的だ。つまりカメラ映像から交通違反をAIが判断して、ナンバープレートから所有者を割り出す。反則金を引き落として、累積で免停処分などになれば呼び出しを受けるのだ。
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