人事評価のせいで「転職を考えた」75% 不満が多い評価方法は?
キャリアや働き方について研究・調査する「Job総研」を運営するライボ(東京都渋谷区)が、758人の社会人男女を対象に「2023年人事評価の実態調査」を実施した。その結果、75%が人事評価によって「転職を考えた」経験があると分かった。
多くの企業で、上半期の人事評価が行われる時期となった。転職志向が強まる近年、評価への不満は退職を考えるきっかけの一つとなり、離職率の増加にもつながりかねない。現代のビジネスパーソンは、人事評価に対してどのような意識を持っているのだろうか。
キャリアや働き方について研究・調査する「Job総研」を運営するライボ(東京都渋谷区)が、758人の社会人男女を対象に「2023年人事評価の実態調査」を実施した。その結果、人事評価によって「転職を考えた」という声が、75%に上ることが分かった。どのような評価方法に不満が多いのだろうか。
全体の7割以上が評価に「不満」 どんな評価制度?
回答者全体の758人に人事評価制度の有無を尋ねたところ「ある」が83.9%、「ない」が16.1%で、8割以上の企業が制度を取り入れていた。
人事評価制度へ不満について、不満を「とても感じている」と回答した人は23.2%。「やや感じている」は23.4%、「どちらかといえば感じている」は28.6%で、合わせて7割超が不満を抱いていることが分かった。
評価制度別に集計したところ、不満を感じている人は「360度評価(多面評価)」が77.0%と最も多く、「MBO(目標管理制度)」(76.0%)や「ミッショングレード制度(役割等級制度)」(75.5%)といずれも不満を抱く人が多数派の結果になった。
評価によって転職を考えた経験について「とてもある」としたのは24.8%。「ある」は(23.9%)、「どちらかといえばある」は(23.1%)だった。
転職を考えたことがある人のうち、実際に転職したのは48.9%。「転職していない」は31.6%、「転職を検討している」が19.5%となった。
今後の会社からの評価について、「とても期待している」は9.2%、「期待している」は18.6%、「どちらかといえば期待している」は33.6%と、期待を抱く人は合わせて過半数となった。期待する内容として最も多かったのは「年収が上がること」(71.6%)で、以降は「キャリアアップにつながること」(32.1%)、「承認欲求が満たされること」(27.3%)と続いた。
調査は8月30日〜9月4日、現在職を持つ20〜50代の社会人男女758人を対象に、インターネットで実施した。
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