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サンシャインシティ45周年、池袋の街はどうなった?(3/3 ページ)

今年開業45周年を迎えたサンシャインシティ。超高層ビルがそびえる大型複合施設というかつてない再開発は、池袋の街に大きな影響を及ぼした。オフィス、ホテル、商業、文化施設などさまざまな楽しみを提供する一方、街の顔として地域や行政と連携し、今後も魅力を磨くべく奮闘している。

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産経新聞
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地域・行政連携強み

 その中で令和4年、同社が発起人のひとつとなって設立した池袋エリアの産学官プロジェクト「池袋エリアプラットフォーム」が始動。アートをテーマにしたプロジェクトや歩道に家具を置く実証実験などに取り組み、今後約100社の規模に拡大する見込みだという。

 かつて20、30代の女性が減る「消滅可能性都市」との指摘を受けた同区だが、池袋駅周辺の4つの特色ある公園を整備するなど街の魅力と回遊性を向上させ、官民一体の「オールとしま」で取り組んできた。施設、役割ともに中核を担う中、川上さんは「若者も含め街の人たちがやりたいことを、行政、民間、地域へつないでいきたい」と地域と協働し、その中で一番汗をかきたいという。

 池袋とともに45年。幼少期や青春時代に友人と遊んだり、プロポーズをしたり…。そんな人たちがまた子供を連れてくるなど、祖父母、親、孫の3世代でそれぞれの思い出を持ち、時代が巡って再訪する施設になっている。「大事なのは『記憶資産』。記憶や思い出を作ってもらえれば」と、これからも年月の積み重ねを大切にしていく。

 「これからの時代、街は面に広がり、さらに拡散していく。地域と共存共栄していく文化が強固なものになっていくのがいい街の証しだ。サンシャインシティが培ってきた『なんか面白いこと』を地域に提供することで、街の価値を上げていきたい」。

 寛容で多様性のある池袋は、次の半世紀に向けてさらに広がりを見せていく。(鈴木美帆)

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