2015年7月27日以前の記事
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量子コンピューターの課題 「訂正」する画期的技術を開発(2/2 ページ)

光を使った量子コンピューターの実現に向け、東京大の古沢明教授らのグループが9月にも会社を設立する方針であることを明らかにした。

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産経新聞
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 今回の研究では、数を増やすことなく訂正が可能な特殊な量子ビットを光で生成することに成功した。

 古沢教授らが取り組む光を使う量子コンピューターは、室温で動作し、既存の光通信との親和性が高いといった長所がある。2019年に装置を大型化せずに大規模な計算をする手法を開発したほか、昨年にはそれまで難しかった「かけ算」に相当する計算操作を実証して、あらゆる計算を行うための要素技術をそろえた。今回の成果は、計算の過程でエラーを検知して取り除き、正しい計算結果が得られる「誤り耐性型量子コンピューター」の実現への大きな一歩となる。

 古沢教授は9月をめどに起業し、「ユニコーン企業を目指す」と意気込む。まずは量子コンピューターを作るための技術の一部を活用して、「ニューラルネットワーク」を構築する。ニューラルネットワークは、人間の脳の神経網を模した数理モデルで、人工知能(AI)に欠かせない技術。

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