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ダイハツ不正 トヨタ流が“上滑り”した理由 露呈したガバナンス不全(4/4 ページ)
トヨタ自動車がグループガバナンスの危機に直面している。ダイハツ工業が車両安全の認証不正で国土交通省から是正命令を受け、日野自動車によるエンジン性能試験の不正に続き、子会社で、トヨタが最も重視する現場に根ざした改善の文化の欠如が露呈した。
トヨタもその責任は痛感しているようで、佐藤氏はダイハツの再建に向けてトヨタからも人を送り、一緒に働く中で目指すべき車づくりを現場で共有して意識の面から変えていく必要があるとの考えを示す。
一方で、不正問題が相次いでいるとはいえ、傘下のグループ企業のすべてに同様の人づくり支援をするわけにもいかないだろう。グループ各社が、「現地現物」などトヨタの原点の企業理念を現場レベルで守っていく人材育成にどう取り組むのか、豊田会長が示す新たなガバナンス方針で問われることになる。(池田昇)
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