正社員「初年度の平均年収」はいくら?(2/2 ページ)
マイナビは、2023年の「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員求人件数・応募数推移レポート」について総評を発表した。正社員の平均初年度年収は456.6万円で、2022年平均と比べ2.4万円増加した。
平均初年度年収が高い業種は?
正社員の平均初年度年収が高かった業種1位は「IT・通信・インターネット」で518.4万円(前年差4.6万円増)、2位は「金融・保険」で516.1万円(同14.4万円増)、3位は「コンサルティング」で501.5万円(同8.1万円増)だった。
未経験者求人(職種・業種ともに未経験で応募可能の求人)のみに絞ったところ、1位は変わらず「IT・通信・インターネット」で473.1万円(前年差6.6万円増)、2位は「不動産・建設・設備」で466.3万円(同6.6万円増)、3位は「コンサルティング」で464.6万円(同5.4万円増)となった。
業種で経験者と未経験者の求人比率をみると?
未経験者募集求人の比率が高かった業種1位は「運輸・交通・物流・倉庫」で84.4%、2位は「サービス・レジャー」で82.7%、3位は「環境・エネルギー」で81.9%だった。
運輸・物流業界では24年4月から時間外労働の上限が960時間に制限され、「物流の2024年問題」として労働力不足が予想されているため、「運輸・交通・物流・倉庫」業界では、未経験者の募集を積極的にすることで問題への対応を図っているようだ。
一方、経験者募集求人の比率が高かった業種1位は「IT・通信・インターネット」で52.6%、2位は「メーカー」で40.2%、3位は「金融・保険」で40.0%だった。IT業界では生成AIの急速な拡大をはじめ、技術の革新スピードがさらに速まっていて、それらに対応できる経験者を獲得しようとしている企業が多い傾向がうかがえた。
マイナビキャリアリサーチラボの朝比奈あかり研究員は、「23年は前年と比較し、企業は積極的に中途採用を行っている。転職をすることが身近になり、働く人は自身の希望に合わせて能動的に職場を選択できるようになりつつある。加えて、少子高齢化により生産年齢人口(15〜64歳人口)が減少していて、今後企業の人手不足感はさらに高まると考えられる。企業は、賃上げを始めとした各種待遇の改善に注力し、人材獲得や定着に今後より一層取り組んでいくと予想予想される」とコメントした。
今回の調査は、総合転職情報サイト「マイナビ転職」に掲載開始された求人情報などを集計した。集計期間は23年1月1日〜12月31日、集計対象エリアは47都道府県。
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