なぜ、社員食堂でノンアル飲料を出しているのか 商談の場でもプシュっと乾杯 その狙いをサントリーに聞いた(1/3 ページ)
サントリーの東京都内にある社員食堂では、ノンアルコール飲料を提供している。商談相手にも、水やお茶と一緒に勧めているという。その狙いを総務部の担当者に聞いた。
サントリーホールディングス(HD)が、東京都内にある社員食堂でノンアルコール飲料を提供している。商談のためにオフィスを訪れた人に対しても、ペットボトルの水やお茶だけでなく、ノンアル飲料を飲めるようにしている。その狙いについて、同社総務部の町谷賢広氏に話を聞いた。
ノンアル飲料を提供している社員食堂「CAFE HARBOR」があるのは、同社の田町オフィス(東京都港区)だ。2021年4月、さまざまなグループ企業が田町ステーションタワーに入居。新オフィスオープンに合わせて、社員食堂も稼働を開始した。
HARBORを訪問してみると、冷蔵ケースの中に「のんある晩酌 レモンサワー」「オールフリー」「ノンアルでワインの休日〈赤〉」がずらりと並んでいた。冷蔵ケースには「ノンアルだって、乾杯だ。サントリーのノンアル」というポップが付いている。ノンアルを積極的に推奨している雰囲気が伝わってきた。
メニューを注文するタッチパネルを見ると、いずれも価格は200円となっているのが確認できた。
商談スペース入口の冷蔵ケースには、サントリーのお茶、水、コーヒー、ジュースと一緒に10種類以上のノンアル飲料がある。こちらには「ノンアルでOMOROIアイデアを生み出そう!」というポップが付いていた。リラックスした雰囲気で、会議を盛り上げようという意気込みが感じられる。
実際、どのくらいノンアル飲料が飲まれているのだろうか。田町オフィス11階全体で、ノンアル製品が1カ月で約700本消費されることもあるという(夏場のケース)。清涼飲料とノンアル飲料の割合では、後者が14%超に達することもあるのだとか。
商談中だけでなく、商談後にノンアル飲料で乾杯するシーンは珍しくない。また、仕事をしながらノンアル飲料を楽しむ社員もいる。
ちなみに、都内にある別のオフィス(お台場)でも、商談の場ではノンアル飲料を出していた。ただ、社員食堂でも提供するようになったのは、田町オフィスが初めてだという。
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