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多くの女子大が苦戦している中、志願者が大幅に増えたのは?(2/2 ページ)
今週は「主要女子大志願者数ランク」をお届けする。集計対象大学は、大学の規模などを参考にして選んだ主な女子大で、一般選抜について2月14日までの判明分をまとめた。
おおむね上位大学は昨年の最終順位と同じだが、女子大に逆風が吹く中、ランキング中で唯一志願者が大幅に増え、前年の13位から5位に順位を上げたのは東京家政大。共通テストと大学独自の個別試験を併用していた1期試験を個別試験のみとし、受験生の負担を軽減する入試改革が奏功した。
志願者が増えている女子大には、15位の神戸女学院大(2362人、1557人増)や、16位の学習院女子大(2140人、715人増)などがある。神戸女学院大は、国際英語学部と心理学部の新設や、一般選抜の検定料減額。学習院女子大は、26年までに学習院大と統合する準備を進めており、卒業時に学習院大の学位が取得できる影響が大きそうだ。
24年度入試の一般選抜で志願者が減少する女子大が多いが、改革を進める女子大の中には志願者が増えている大学もある。就職力の高さや面倒見のよさなど、共学大学に対するアドバンテージを有する女子大は数多くある。多くの女子大が危機感を持って学部改組などの改革を進めていく中で、女子大に対する注目度が高まることを期待したい。
いざわ・しげる
大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。
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