今週は、「東京大 学校推薦型選抜 高校別合格者数ランク」をお届けする。
東大が学校推薦型(推薦型選抜)を始めたのは、2016年度入試から。これまで、100人程度とされる定員を満たしたことはなく、24年度も91人で定員割れとなった。
東大が推薦型選抜を導入したのは、学生の多様性を確保するため。首都圏の中高一貫校に席巻され、一般選抜合格者に占める首都圏の学校出身者の割合は高まるばかりだ。
女子が少ないことも東大が課題としている。23年度入試では、女子占有率が念願の2割を超えたが、目標とする3割にはまだ遠い。首都圏一極集中是正や女子の増加を主目的として、学校推薦型を実施しているのだ。
東大の学校推薦型は、1校あたりの出願者数を4人までに制限している。制限をかけることで、首都圏の特定の学校からの出願集中に歯止めをかける狙いがある。また、男女の制限もあり、共学校は男女ともに3人が上限で、男子校と女子高はそれぞれ3人ずつとなっている。
24年度入試では、女子獲得という点で成果が上がっているようだ。推薦型選抜の合格者に占める女子は42人で、21年度と並ぶ最多タイとなった。合格者に占める割合は、過去最高の42.6%だった。学部別の女子合格者数は、法が男子4人に対し女子は9人で倍以上の合格者数になり、文や薬でも男子を上回っている。
地域性という面では、首都圏の学生の割合が上がっているが、それでも、東大の推薦入試担当教授は、「これまでの入学者を見ると、学習意欲が高い多様なバックグラウンドを持った学生が多く、学部教育を活性化させている」と推薦型選抜を評価している。
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