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生ガキ5個4000円、1泊10万円超 高額な「インバウンド価格」続々(4/4 ページ)

新型コロナウイルス禍の際に打撃を受けた国内観光地で飲食などの価格が高騰している。

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産経新聞
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「知られざる観光地の周知を」日本大の宍戸学教授

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日本大の宍戸学教授

 海外のようにインバウンドと国内観光客を峻別(しゅんべつ)した価格設定は、今の日本では不公平感を招き、難しいだろう。ただ明確に区別しないまでもインバウンドを想定した高価格により、人手不足にあえぐホテルや観光施設では従業員の給与が上がったり、雇用が生まれたりする効果がある。

 高い価格設定には、海外でも知名度が高いエリアにインバウンドが集中している事情も影響している。近隣で旅行などを楽しむ「マイクロツーリズム」のように政府や自治体、観光業界が連携し、ポテンシャルがありながら広く知られていない観光地の魅力を高め、周知する努力が必要だ。

 少子化で国内需要が縮小する中、地域経済にとってインバウンド需要の取り込みは避けて通れず、受け入れ側の対応力が求められている。

 一方、国内観光客が長期休暇を取得する時期はゴールデンウイークや年末年始に集中しがちで、これも改善の余地がある。企業や学校で時期をずらせる制度が普及すれば、大型連休中に高騰する宿泊料金が平準化され、観光業者にとっても経営の安定につながる。

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