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東京・高円寺の老舗「小杉湯」 原宿で銭湯経営に挑む(2/3 ページ)

「銭湯のある街は豊かである」。東京・高円寺にある老舗銭湯「小杉湯」の代表、平松佑介さん(43)。3代目として90年にわたり地域に愛される老舗銭湯を守りながら、4月には最先端ファッションの街、原宿での銭湯経営に挑む。サウナや新形態の温浴施設がブームとなる中、「街の銭湯」が果たす役割や価値を伝えていく。

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産経新聞

存在意義を自問

 「生まれたときから斜陽産業といわれていた。社会に銭湯は必要なのか、というのが大きな問いだった」と街の銭湯の意義を考えてきた平松さん。銭湯を指す一般公衆浴場は減少傾向にあるが、サウナ施設やスーパー銭湯などその他公衆浴場は増加しており、公衆浴場の需要がなくなったわけではない。「日本人は家の外でお風呂に入る体験や文化が好き。日常の役割から非日常のレジャー体験に移っている」という。

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90年続く老舗銭湯「小杉湯」の平松佑介さん=東京都杉並区高円寺北

 「肉体的、精神的および社会的に完全に良好な状態」という世界保健機関(WHO)による健康の定義のうち、「精神的と社会的な部分を充足する場所になっていくことが銭湯の役割として大きい」と現代の新しい銭湯の在り方を模索。ギャラリーや親子イベントを開くなど、高円寺の街との一体感も大切にする。

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