小柄な女の子がこんなに重いものを…… 「軽く感じる」ランドセル開発者が語った“切実”な背景(1/2 ページ)
水泳用品など手掛けるフットマーク(東京都墨田区)は、小柄な子どものために「ラクサックジュニア プラス」に100センチサイズを新たに加えた。その開発背景とは?
水泳用品など手掛けるフットマーク(東京都墨田区)は2024年2月中旬、同社の布製ランドセル「ラクサックジュニア プラス」に100センチサイズを新たに加え、3サイズ展開とした。子どもの成長に合わせたカバンを選んでもらい、体の負担を軽減する狙いがある。
身長140センチ以上向けの「145サイズ」、120〜140センチ前後向けの「125サイズ」、95〜120センチ前後向けの「100サイズ」をラインアップ。子どもの身長によってサイズを変えることを推奨している。6年間同じランドセルを使い続ける家庭が多い中、どうしてこのような商品を開発したのだろうか。
ラクサックジュニアは、荷物の重さを感じにくい構造が特徴のシリーズだ。フットマークは、教科書類がランドセル内部で動かないように束ねて背中側に密着させる「ブックストラップ」を開発。登山のパッキング(ザックに道具を詰め込む作業)を参考にしたという。また、子どもの体型からつくった3Dパターンの肩ベルトを採用。幅の狭い子どもの体にも無理なくフィットするようにした。
一般的なランドセルの重さは1100〜1300グラムとされているが、ラクサックジュニア プラスのシリーズは850〜890グラムだ。現在、ニトリやワークマンといった大手が相次いで布製ランドセルに参入しており、重さは800グラム台が主流という状況だ。
ラクサックジュニア プラスの価格は、自社ECサイトで1万6500〜1万7600円。もう一つのシリーズであるラクサックジュニアについては、9900〜1万1000円としている。
近年、布製ランドセルに参入した競合の商品を見ると、2万円以内に収めているところが目立つ。例えば、23年に販売を開始したニトリの超軽量ランドセルは1万9990円、24年6月発売予定となっているワークマンのランドセルは8800円だ。
関連記事
- 「ランドセルは義務?」「重すぎる!」 新型の通学バッグが次々と登場する背景
小学生向けに、ナイロンやポリエステル製の新型通学バッグを開発する動きが強まっている。各企業にその狙いや購入している層のニーズを聞いた。 - ワークマンが8800円「ランドセル」発売! 防弾チョッキと同じ生地 ワークマンらしさはどこにある?
ワークマンが軽量ランドセル「ZSG03 スチューデントデイパック」(8800円)を発売する。どういった特徴があるのか、担当者に聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.