ファミリーマートは、生成AIの導入により、一部業務で作業時間を約50%削減できたと発表した。2023年12月から3カ月間にわたる実証実験を行い削減できる業務を特定したことで、新たに創出した時間をメディア事業など高付加価値の業務に活用する。
作業時間の削減効果があった業務は、各種アンケートの集計作業や、社内文書および社員教育資料の作成、店舗経営を支援するスーパーバイザー(SV)から本部担当社員への問い合わせ対応。今後はSVの店舗コンサルティング業務領域で検証を継続し、加盟店に対してより効果的なコンサルティング業務の実現を目指す。導入した生成AIは、人型AIアシスタントの「レイチェル/アキラ」にも搭載し、効果的な店長業務の支援にもつなげていくという。
ファミリーマートでは、生成AI活用の推進にあたり、全社横断の「生成AIプロジェクト」を立ち上げている。50人のプロジェクトメンバーが「セキュリティ・レギュレーション作成」「Q&A作成・自動回答」「文書作成・要約」「定型シート作成」「法令・リスクの洗い出し」「翻訳」の6領域で、新たな業務改善方法の検討や効果検証を行っている。
今後は、生成AIを活用した業務削減事例の社内コンクールを実施するほか、効率化実績を社員の評価指標にも組み込み、社員の意識改革を進めていくとしている。
関連記事
- 1カ月「10万6000時間」の業務時間を削減 GMOグループの社員は生成AIをどう使いこなすのか
4月9日、GMOインターネットグループは生成AIを活用したことにより、663人月に相当する、約10万6000時間/月の業務時間を創出したと発表した。シフト勤務者を除くと、78.7%が生成AIを「業務に活用している」という。同社ではどのような生成AIの活用方法を取り入れているのか。 - 生成AI、明治の活用法 社内アイデアソンで生まれた案は?
大手菓子メーカーの明治は1月から社内生成AI「meiji AI Talk」の活用を始めた。活用アイデアの創出に向け、社内ではどのような取り組みをしているのか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.