画像生成AI、不動産業務にどう活用できる? 物件画像のクオリティーアップも:不動産DXのいまを知る(2/2 ページ)
住まい探しで物件画像は欠かせない情報だ。不動産ポータルサイトに掲載するためには、物件画像の撮影だけでなく編集、加工など追加操作が必要となる。不動産DXの推進において画像生成AIを活用する方法を探る。
ホームステージングと画像生成AIの相性
ライフスタイルに合う物件画像という観点で、例えばリビングの画像に家具などを配置し、魅力的な室内を演出するホームステージングが、近年不動産会社から注目を集めています。住まいを探す消費者に居住イメージを届けられることから、ホームステージングを活用する不動産会社が増えているようです。
一般社団法人「日本ホームステージング協会」の調査(※3)によると、不動産業種別では売買で90%、賃貸で83%の不動産会社が「ホームステージングの効果を実感した」と回答しています。
(※3)ホームステージング白書2022
ホームステージングには、CGなどバーチャルで作成するものと、実際の家具を置いて写真撮影するものがあります。作成にはインテリアコーディネートに関するセンスと知識が必要です。また、作成するには期間とコストがかかるため、広告の費用対効果の問題から、全ての物件でホームステージングができるわけではありません。
しかし、画像生成AIを活用することでバーチャルなホームステージングができるようになりました。時間をかけずに、特別な経験や知識がなくても手軽に魅力的な画像を生成できます。また部屋のスタイルにあわせて、消費者のニーズやトレンドに合わせた画像を生成することで、幅広い層の入居者へのアプローチも可能となると考えられます。
まだまだ不動産業界において生成AIを活用できる幅は広がりそうです。次回は画像生成AIを活用するホームステージングにおける課題、その解決策について解説します。
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