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中部薬品、AI活用でドラッグストアの自動発注率が80%超え 週1000時間の作業削減を目指す
バローホールディングスグループの中部薬品は5月15日、運営するドラッグストア「V・drug」に日立システムズの「需要予測型自動発注システム」を導入した結果、自動発注率が80%を超えたと発表した。V・drugでは2023年8月から同システムを本格稼働している。
バローホールディングスグループの中部薬品は5月15日、運営するドラッグストア「V・drug」に日立システムズの「需要予測型自動発注システム」を導入した結果、自動発注率が80%を超えたと発表した。同社は以前からAIを活用した需要予測などの仕組み作りを進めていたが、日配品など需要に波がある商品群の予測精度が低く、季節変動や売場変更に合わせて指数を変更するなど運用面で課題があった。こうした状況を改善するべく、2023年8月から同システムを本格稼働している。
精度の高い需要予測が可能に
需要予測型自動発注システムでは、変動要因となる30種類の要素データを分析。これまでは対応が難しかった消費期限の短い日配品についても、高い精度で需要や適正在庫を予測できるようになった。
また、どの商品をどこにどれくらい陳列し、いつ販売するかの情報を入力した「棚割システム」と連係することで、AIが発注量を提案。特売や季節行事、ポイントイベントなども加味し、棚替え時の発注作業をサポートすることで、新商品や代替商品への入れ替え時に在庫を自動抑制(売り減らし機能)することも可能となった。
今後も本部と店舗一体で対応を進め、約90%以上の自動発注率を目標としている。実現すると、国内400の全店舗合わせて1週間で1000時間以上の発注作業削減になるという。
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