「いきなり!」凋落の一方で規模拡大の「やっぱりステーキ」 明暗分かれた納得の理由(1/3 ページ)
ステーキ業態で一時期ブームとなった「いきなり!ステーキ」が凋落している一方で、勢力を拡大しているのが沖縄発の「やっぱりステーキ」だ。なぜ明暗が分かれたのか。
沖縄発祥のステーキチェーン「やっぱりステーキ」が存在感を増している。2015年に那覇市で1号店をオープンしてから店舗数を増やし続け、現在では北海道から九州まで約90店舗を展開する。コロナ禍真っ只中の2020年6月に東京進出を果たした際にはメディアで取り上げられ、大きく話題になったことも記憶に新しい。
やっぱりステーキが規模を拡大したのは、同業態「いきなり!ステーキ」が縮小した時期と重なっており、今回は競合の凋落をよそに拡大した理由を分析していく。
ご飯の食べ放題と“替え肉”が大きな特徴
やっぱりステーキの店内自体は、いきなり!ステーキとどこか似ている。テーブル席とカウンター席があるが、ゆっくりと食事するステーキハウスというよりは、高回転率で運営する店舗の印象だ。
注文方式は、食券機またはタブレットを採用している。メニューはステーキ類がメインであり、看板商品の「やっぱりステーキ」(ミスジステーキ)は120グラムで1390円、180グラムで1980円だ。
他にも「チキンステーキ」や「赤身ステーキ」「ヒレステーキ」などがあり、選択できるグラム数はメニューによって異なる。各メニューともサラダ・スープ・ご飯の食べ放題が含まれているため、1500円ほどで満腹感を得られるのが特徴だろう。開業当初のコンセプトも「1000円でお腹いっぱい、毎日でも食べられる沖縄ステーキ食堂」だった。
肉類を追加したい客向けには“替え肉”を提供する。100グラム前後の肉を追加できるおかわりシステムであり、やっぱりステーキの替え肉であれば90グラム850円、ロースステーキ替え肉は100グラムで800円だ。替え肉は最初に注文した料理に関係なく注文できる。例えば、やっぱりステーキにチキンステーキの替え肉も付けられる。複数の肉を楽しみたい客にはうってつけのシステムといえる。
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