江崎グリコ、純利益半減 システム障害響き「成長率の目標達成は困難」
江崎グリコは8月14日、2024年12月期第2四半期(24年1〜6月)決算を発表した。海外事業の伸びなどから売上高は1540億2400万円(前年同期比0.6%増)となったものの、システム障害によるチルド商品の出荷停止が響き、純利益は36億6700万円(同53.1%減)と半減した。
江崎グリコは8月14日、2024年12月期第2四半期(24年1〜6月)決算を発表した。売上高は1540億2400万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は88億6900万円(同9.7%増)、経常利益は96億2500万円(同5.6%減)。システム障害によるチルド商品の出荷停止が響き、純利益は36億6700万円(同53.1%減)と半減した。
事業別の売上高を見ると、チルド商品の出荷停止により、乳業事業が272億6100万円(同15.7%減)、健康・食品事業が206億1800万円(同5.8%減)と減収した。一方で、「ポッキー」「ビスコ」などの栄養菓子事業は299億6200万円(同4.8%増)と好調。さらに中国での売り上げの伸長などから、海外事業が394億4100万円(同17.8%増)と好調だったことで、全体では0.6%の増収となった。
中間純利益については、システム障害の対応費用などが響き36億6700万円(同53.1%減)と減益になっている。
同社では4月3日に実施した基幹システムの切り替えに伴い、システム障害が発生。4月14日からチルド商品の出荷を停止していた。6月25日から段階的に出荷再開を始めており、8月6日からは「BIGプッチンプリン」などの出荷が順次再開となっているものの、今期の年平均成長率の目標達成は困難としている。
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