イトーヨーカ堂(東京都品川区)は、神戸大学と共同でAIを活用した空調エネルギー削減システム「AI スマート空調システム」をイトーヨーカドー店舗に導入すると発表した。セブン&アイグループが掲げている、2050年度までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標に向けた取り組み。
AI スマート空調システムは、店舗内に設置したカメラや温度計などのセンサーによって収集した人流・温度・二酸化炭素濃度などのデータをAIが解析・学習することで、最適な空調管理を行う仕組み。来店客数や室温の変化に応じた効率的な空調運用が可能になる。
客が集中するフロアの空調を効率的に管理し、客が少ない時間帯には空調の稼働を抑制する。これによって、セブン&アイグループが掲げる2030年までの二酸化炭素排出量削減目標のうち、約4.2%、2.2万トン相当の削減を見込む。
1月から、イトーヨーカドー八王子店で同システムの実証実験を行っていた。空調関連のエネルギーを約40%削減する効果が確認でき、約70店舗への拡大を決定したという。
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