「密室」が新しいメディアに 成長続けるデジタルサイネージの一角、エレベーター広告とはどんなビジネスなのか(3/3 ページ)
成長が続くデジタルサイネージ市場において、代表的なのがエレベーター広告だ。同事業を手掛ける株式会社東京に、ビジネスの内容や将来性について聞いた。
中国では主要メディア 今後はアプリとの連携も
同社の社長を務める羅悠鴻氏によると、中国のエレベーター広告市場は日本より大きく、現地の様子からビジネスの着想を得たという。
「中国ではエレベーター内のデジタルサイネージを手掛け、時価総額が2兆円を超える企業もあります。ケーブルテレビが多く、日本ほど地上波テレビの権威性が高くない中国において、エレベーター広告は主要な広告の一つなのです。
日本国内に関していえば、デジタルサイネージ広告の市場規模が年々増加しており、2027年には約1400億円になる見込みです。中国での現状、そして日本国内の状況から、われわれのビジネスは将来性があると考えています」(大塚氏)
かつてはエレベーター内の全媒体で同じコンテンツを流していたというが、現在はエリアごとに異なる映像を流している。今後は首都圏以外にも進出していくという。
「これまで都内に注力してきましたが、今後は中部・関西に進出し、全国展開を進めながら2027年度までに1万台という目標を掲げています。テレビやラジオ、雑誌に新聞といったメディアに続き、新しいマスメディアになることが目標です。エレベーター広告を軸としつつ、アプリ広告との連携なども視野に入れながら、サービスの向上に努めていきます」(大塚氏)
利用者が多いエレベーターといえば、タワーマンションも該当するが、住民の合意形成が難しいという問題があり、今後も主戦場はオフィスビルの予定だという。日本ではまだ成熟しきっていない市場でもあり、今後の成長に期待が集まる。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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