低価格帯に注力し始めたセブン 「コンビニ絶対王者」がシフトチェンジを余儀なくされたワケ(2/4 ページ)
ここ最近、コンビニ王者のセブンが「うれしい値!宣言」として低価格帯商品に注力している。これまで比較的高価格帯の商品で成長してきたセブンが「シフトチェンジ」した背景には、どのような戦略があるのだろうか。
コンビニ各社が「低価格弁当」に注力し始めた
「うれしい値!宣言」では、チルド弁当や手巻きおにぎりなどのフレッシュフード分野で65商品、セブンプレミアムなどのPBで205商品、計270商品を展開しています。セブンは自社の価格戦略を「松竹梅対応」と表現しており、これらの商品は「梅」に該当するといえるでしょう。
今までのセブンは「竹」を中心に「松」を投入して、売り上げを伸ばしてきました。しかし今後は「竹」を中心にしながらも「梅」を強化して、生活防衛意識の高まっている消費者の志向に適応する狙いです。
中でも代表的な商品が、手巻きおにぎりとチルド弁当です。7月14日までツナマヨおにぎりは151円、紅しゃけおにぎりは189円だったところ、15日週からはともに138円へと変更しました。その結果、おにぎりの販売数量と販売金額は、6月と比較してともに1割以上の増加となっています。
手頃な価格に消費者が反応していると分かったことで、チルド弁当でも価格を変更。399円で販売していた「麻婆丼」「五目炒飯」「バターチキンカレー」を、内容量を変えずに348円としました。これらに代表される300円台の低価格弁当が、セブンの店頭に続々と投入され始めています。
ちなみに、コンビニ各社ではどのような低価格弁当があるのでしょうか。図に整理してみましょう。
従来はローソンストア100の一強だった低価格弁当ですが、昨今はセブン以外のコンビニも含めて百花繚乱の状況です。各社ともに、低価格弁当を客数増の入り口商品として強化しているのだとうかがえます。
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