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ディップ「時給10%増」の衝撃 スポットワーク市場に後から参入、勝算は?(3/4 ページ)

求人サイト「バイトル」を運営するディップが、10月からスポットワーク市場に参入した。大手の参入が相次いでいるが、同社の強みはどこにあるのか。

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採用から運営まで、包括的な支援へ

 こうした既存サービスとの連携強化に加え、店舗運営の効率化支援も行う。従業員と店舗管理者のコミュニケーションを改善する「バイトルトーク」をアイリッジ(東京都港区)と共同開発した。現在はアルバイト連絡やシフト調整の基本機能を搭載し、今後は他店舗へのヘルプ調整機能なども始めるという。

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シフト調整やコミュニケーション改善を支援する「バイトルトーク」の画面イメージ

 既存従業員のシフト調整とスポットワーカーの活用は、一見すると相反するようだが、藤原氏は「内部で人員確保できない際に、スポットバイトルが補完的な役割を果たす」と説明する。

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スポットワーク市場への参入を通じ、採用DXの推進を目指す

安全対策として「AI検知」「現場確認」を徹底

 12月からの全国展開を控え、課題も見えてきた。現在は主にバイトルを利用している企業からの掲載が中心で、新規企業の開拓はこれからだ。競合サービスを既に利用している企業も多いことから、参入後発組としていかに市場を広げていけるかが問われる。

 スポットワークの経験が浅いユーザーの中には、最初から複数の仕事に申し込んだものの、途中でリタイアしてしまうケースもある。オンラインで手軽に応募できるという特性上、起こり得ることだ。「1回目の就業のサポートをしながら、仕事を少しずつ始められるようにUIの改善も必要」と藤原氏は指摘する。

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スポットバイトル画面イメージ

 また、安全面での対策も重要だ。ディップは「闇バイトチェックAI」を提供しており、怪しい求人の検知に注力している。目視審査と比較して、約80%の時間短縮を達成したという。

 加えて、掲載事業者の現地確認も重視しており、実際に9割程度は対面での確認を実施している。オンラインのみの場合も、実態に違和感があれば掲載を見送る判断を徹底している。「危険な事業者は対面での確認を避けたがる傾向にあるため、選別しやすい仕組みになっている」(藤原氏)

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