インタビュー
「こしあんバー」なぜヒット? つぶあん派を魅了した井村屋の“あん”哲学:過去最高を更新(1/4 ページ)
井村屋の「あずきバー」が売れている。2024年4〜9月期の売り上げを見ると、過去最高を記録。海外にも積極的に展開しているわけだが、その人気の秘密はどこにあるのか。
あずきバーなどを製造・販売する井村屋(津市)は11月、「こしあんバー」を数量限定で発売した。昨年は発売から2週間でほぼ完売となるなど話題を呼んだ。生産体制を整え、供給量を大幅に増やした今回も売れ行きは好調だという。2024年4〜9月期には、定番「あずきバー」の売り上げ本数も過去最高を記録するなど、同社の「あん」へのこだわりが、アイス市場での存在感を高めている。
こしあんバーは、あずきバーの発売50周年を記念して2023年8月に数量限定で登場した。以前から寄せられていた「こしあんタイプのアイスをつくってほしい」という要望に応え、開発を進めた
販売に際して、井村屋は従来とは異なる客層の取り込みを目指した。「調査によると、こしあん派は若年層に多い傾向があった。あんこは好きだが、あずきバーを購入しない若年層の取り込みを狙った」と、商品開発部の中山美里さんは説明する。
価格は、既存のあずきバーと同じ86円(希望小売価格)だ。消費者が選びやすく、両方を楽しめるよう、同価格で提供している。開発には1年半を要したというが、当初は社内でも「こしあんタイプのアイスは売れないのでは」という懸念があった。
しかし、発売直後からSNSを中心に想定以上の反響を呼び、従来のつぶあん派からも支持を得た。同社経営戦略室の近藤修司さんは「あずき加工を得意とする井村屋が出す『こしあんのアイス』への期待値が高かったことも要因の一つ」と分析する。
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