インタビュー
コメが高騰しているのに、なぜ「ふりかけ」は好調なのか 丸美屋が25期連続増収の秘密(1/4 ページ)
コメの価格が高騰する中でも、「ふりかけ」市場が好調に推移している。その中心にいるのが、25期連続で増収を続ける丸美屋だ。なぜ、家計に負担が増す状況でもふりかけは売れるのか? その背景と成長の秘密に迫る。
コメ価格の高騰が続く中、「ふりかけ」市場が拡大している。日本食糧新聞社によると、2021年の市場規模は364億円だったが、2024年は416億円と、過去最高を更新した。
中でも、今年で発売65周年を迎えた「のりたま」を販売する丸美屋食品工業(以下、丸美屋、東京都杉並区)は25期連続増収を達成するなど好調だ。なぜ、業績を伸ばし続けられるのか。
丸美屋の売上高(2024年12月期)は、674億6800万円を記録。主力商品の業績を見ると、「ふりかけ」が259億円(前年比6%増)、「中華」が143億円(同5%増)、「釜めしの素」が58億円(同1%増)と各カテゴリーが伸びた。
堅調な業績を維持する背景には、コメ価格の高騰を含む物価上昇がある。「節約志向の高まりを受け、コストパフォーマンスの高い商品の需要が伸びている」と同社マーケティング担当の濱田洋平さんは分析する。詰め替えタイプの「ふりかけ」やおにぎり・混ぜご飯の素などが売れた。
また、丸美屋によると、ここ2年ほどでふりかけの購入層が広がっているという。新規購入者は安心感のある商品を選択する傾向があり、「のりたま」や「味道楽」などの知名度の高いブランドが選ばれやすい。
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