「寿司1カン2000円」「30万円の中華料理」 強気価格が目立つニセコ、現地自治体の苦悩とは(1/6 ページ)
インバウンド向けの高価な飲食店が話題になることも多いニセコ。果たして実際はどのような現状になっているのか。現地の自治体などを取材すると、ちょっと意外な姿が見えてくる。
著者プロフィール
小林英介
1996年北海道滝川市生まれ、札幌市在住。ライター・記者。北海道を中心として、社会問題や企業・団体等の不祥事、交通問題、ビジネスなどについて取材。阪神タイガースをこよなく愛しており、体は酒でできている。「酒はライフラインだ」を合言葉に、道内や東京などで居酒屋めぐりをするのがライフワーク。
最近、ニュースサイトなどでよく目にするようになった言葉の一つが「オーバーツーリズム」だ。筆者は札幌在住だが、確かに多くの外国人観光客が街中を歩いている。道内では外国人向けのビジネスを展開している場所として「ニセコ」エリアが話題になることも多いが、現状はどうなのか。実際に現地を訪ねた。
小樽駅は大混雑 ホームがすし詰め状態に
ニセコエリアと北海道の中心地である札幌は、JRを利用して移動する。札幌からニセコを目指すにはバスなどを使う必要があるが、時間の都合上、JRを選択した。札幌からだと、まず小樽へ向かい、そこでニセコ方面へと乗り継ぐ必要がある。札幌に住んでいる筆者はニセコを目指し、札幌〜小樽間を30分ほどで結ぶ「特別快速・エアポート」に乗車した。車内には外国人観光客がちらほらと乗車している。
小樽駅に到着すると、ホーム上は大勢の外国人観光客で埋め尽くされており、なかなか前に進めない。外国語が飛び交い、すし詰め状態である。人混みをかき分け、一旦小樽駅の外に出た。ひと休みした後、倶知安行き普通列車に乗車した。
出発時間が近付くと、キャリーバックを持った乗客が増え始め、出発直前には満席になった。座れない乗客もおり、混雑した状態で小樽駅を出発し、1時間以上かけて目的地の倶知安駅に到着した。
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