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エンゲージメント向上の極意は「周囲の巻き込み」――ではどうやって? 野村総研に聞く(2/2 ページ)

1965年に創業、社員数はグループ全体で1万6000人を超える、日本を代表するコンサルティング、IT ソリューション企業の野村総合研究所(NRI)。同社では、2020年度より全社的なエンゲージメント向上活動がスタートし「働きがい共創」をキーワードに、社内コミュニティ活動、各事業部での推進委員の設置など、精力的に活動を行っています。

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なぜ、自分この会社にいるのか?

――「Why」をかなり大事にしているのが伝わります。

 チームになぜエンゲージメントが必要なのか分かった後は、自分なりのエンゲージメントが必要な理由を考えてみましょう。これは言い換えると、「なぜあなたはこのエンゲージメントの学びの場にいるのか」を考えるということです。

 「業務だから」「マネージャーとして必要なスキルだから」「売り上げが上がると聞いたから」など、人によって理由はさまざまだと思います。

 ですが学びを進めていくと、「職場の雰囲気が良くなるのであれば確かにいいな」「信頼関係が築け、生産性が向上するかも」みたいな雰囲気を感じはじめ、エンゲージメントが流行っている社会的な背景が少しずつ見えてきます。そうすると、自分の願っていることや価値観も見え始めるはずです。

 生き生きと働けば社会が活き活きとすると思うから、そんな社会で過ごしたいという人もいれば、世の中に必要なものだと理解したから自分のスキルとしてセットしておきたいという人もいる。

 エンゲージメントによって、部下や上司から潜在的な感情が引き出せることをうれしいと感じる人もいますし、まだまだエンゲージメントは疑わしいけど、最先端を知りたい・組織開発の奥深さを探求したいと考える人もいます。エンゲージメント向上活動が自分の何を満たしてくれるのか、ここは自分の欲求と素直に向き合いましょう。

 私も初めは部長に指名されて始めたので、きっかけは何でも構わないですし、周りに流されながら成長する方もいます。焦らずに自分を探求して、自分なりのエンゲージメントが必要な理由を探していきましょう。少しでもその感情に気付くことができれば、この持続的な活動のための大きな力となっていきます。まずはあなた自身が継続できるために、この場にいて組織のことを考えるだけでもすでにエンゲージメント向上活動は始まっているんです。


エンゲージメント向上について考える

――横山さんはとても生き生きと取り組んでいるように見えますね。

 そうですね。私は推進者が生き生きと業務することが大切だと思っていますが、私が特別だからできているわけではなくて、誰もが主人公になって生き生きと活動することができます。生き生きとした現場が出てきたら、その生き生きを大いに盛り上げて、組織全体のエンゲージメント向上の波を作っていってもらえればと思います。

 業務が忙しかったり、きれいごとをなかなか堂々と言えなかったりしがちですが、その時はエンゲージメントに真摯(しんし)に向き合う仲間が、私も含めて、たくさんいるということを思い出してくださいね。

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