シフト管理「紙・Excel」7割超……労働現場DXの「空白地帯」
労働現場における労務管理は依然として紙とExcelで運用されており、中でもシフト管理の7割超を占めている。シフト管理ツールを使わないのはなぜなのか? クラウドシフト管理サービスを提供するクロスビットが調査した。
労働現場における労務管理は依然として紙とExcelで運用されており、中でもシフト管理の7割超を占めている。シフト管理ツールを使わないのはなぜなのか? クラウドシフト管理サービスを提供するクロスビットが調査した。
シフト管理は「紙・Excel」7割超 なぜ?
現在のシフト管理方法として最も多かったのは「紙で回収し、Excelで管理する」方法で、47.7%に上り、依然として紙とExcelを用いた運用が主流だと分かった。一方で、シフト管理ツールを導入している企業は全体の25.0%にとどまり、内訳は自社開発ツールが11.0%、外部サービスが14.0%だった。
業種別に見ると、外食業ではツール導入率が32.3%と比較的高かったが、Excel利用率も66%であり、3社に2社はExcel主体で運用している。福祉・介護業界ではExcel利用率が82.6%と際立って高く、シフト管理ツールの導入率は16.4%にとどまった。
企業規模別では、規模が大きいほどツール導入が進んでいるのと対照的に、小規模企業は81.5%の企業がExcelなどを使った手作業による管理をしていた。
同社は「勤怠管理システムをIT導入している企業が約6割に上る一方で、同じ労務領域であるシフト管理ツールの導入率はわずか25.0%(外部14%,、自社開発11%)と、主要業務システムの中でも下位に位置しており、DXの“空白地帯”となっている実態がうかがえる」とコメントしている。
外部のシフト管理ツールを導入していない企業は、今後導入する意向があるのか。「そもそもそのようなツールを知らなかった」(32.2%)が最も多く、未認知層が3社に1社近くを占めていた。また「今後1年以内の導入予定はない」が25.8%で、過半数以上が消極的または無関心層であることが分かった。病院や小売業では「そもそも知らなかった」が35%前後と、認知が特に遅れている傾向にあった。
ツール導入に踏み切れていない理由として最も多かったのは「費用が高い」(37.0%)で、以降は「現在のやり方で十分」(34.4%)、「導入や運用の手間がかかりそう」(27.2%)、「使いこなせるか不安」(25.1%)と続いた。特に中小企業では、39.5%が「現在のやり方で十分」と回答した。
調査はクロスビットが3月21〜25日、シフト制で従業員を管理している企業に勤めており、シフト管理を担当しているかもしくは導入に関与している20〜65歳の男女人を対象に実施した。
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