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勤務地・転勤を「重視」する学生、約9割に 志望度にも影響
学情が実施した調査で、勤務地や転勤の有無を重視する学生が約9割に上ることが明らかになった。そう考える背景は何なのだろうか?
就職情報サイトを運営する学情(東京都中央区)が、2027年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に実施した調査で、勤務地や転勤の有無を重視する学生が9割近くに上ったことが分かった。
「勤務地や転勤の有無を最優先で重視する」と答えた学生は26.3%で、4人に1人の割合となった。「最優先ではないが重視する」との回答も60.6%に上り、合わせて9割近くが企業選びで重視していることが明らかになった。
「実家から通える範囲か、住みたい場所で働くことを希望する」「転勤は場所が変わるため身体に負担がある」などの声があり、転勤の多さが将来的な家庭生活に与える影響を懸念する意見もあった。
一方で、「長く働きたいので、仕事内容や会社の方針によっては柔軟に対応したい」「一番は職種重視、希望する企業に転勤があるなら受け入れる」といった柔軟な姿勢を示す声もあった。
転勤がない企業について「志望度が上がる」と回答した学生は56.1%、「どちらかと言えば志望度が上がる」は23.5%で、合わせて8割弱に達した。同社の前年の調査と比べて4.5ポイント増加した。「恋人、家族、友達から離れたくない」「人生設計を立てやすい」「東京は便利だから離れたくない」などの声が寄せられた。
本調査は、6月30日〜7月13日、2027年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生289人を対象に、インターネットで実施した。
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