インタビュー
「24時間・完全セルフ」大阪のうどん店、オープン3年でどうなった? 売上半分でも4つの成果(5/5 ページ)
大阪の豊中市に誕生した、24時間セルフのうどん店「惑星のウドンド」。オープン3年で売り上げはどうなったのか……。
飲食業の仕組みを変えるシステムを開発へ
売り上げは、今の水準を維持することを目標にしている。課題は、高校生を中心とした10代への認知拡大で、無人化によって若い客層になった現状をさらに広げたい考えだ。「思っていた以上に“平和”に運営できている。こんな場所があることを若い世代に知ってもらいたい」(齊藤氏)
ウドンドのチェーン展開は予定していない。新たな目標は、スタッフがいる時間帯と無人運営を使い分ける「ハイブリッド型店舗運営システム」の開発だ。
特定の時間帯に客が集中するエリアでの導入を想定し、データをもとに人員配置を最適化することで、店舗運営の効率化を図る。「店の立地やニーズに合わせ、ハイブリッド型で運営できる新しい飲食店を作りたい」と齊藤氏は話す。
ハイブリッド型の運営により、将来的にスタッフを雇用した場合でも、業務時間を抑えつつ、業界平均よりも高い時給を支払える体制を目指す。飲食業でよくある「きつい割に稼げない」という状況を改善する狙いだ。
2022年のオープンから3年がたつ。収益は大きくないものの、成果は4つある。「業務負担の大幅な削減」「街への明かり・防犯効果」「地域コミュニティーの形成」「無人運営の実証データ」だ。
効率化だけでなく、街に必要とされる店であり続ける──。ウドンドの挑戦は、まだ始まったばかりだ。
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