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ハワイであえてカプセルホテル? 稼働率じわじわ上昇、85%の意外な理由インタビュー劇場(不定期公演)(1/5 ページ)

リゾートのイメージが強いハワイに登場したカプセルホテル。オープン当初は苦戦したものの、稼働率は85%に。好調の背景を取材したところ……。

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 ハワイのホテルといえば?

 このように聞かれて「広々とした客室にバルコニー、もちろんオーシャンビュー!」「ホテルにはプール、スパ、ジムがあって、コンシュルジュは日本語がぺらぺら」などと思われたかもしれない。

 そんな非日常の空間とは裏腹に、2025年5月、ワイキキに意外な宿泊施設が登場した。日本のサラリーマンには、おなじみの「カプセルホテル」だ。


ファーストキャビンは、このビルの1フロアでホテルを運営している(出典:ファーストキャビンHD、以下同)

 施設の名称は「ファーストキャビン インターナショナル ハワイ」。国内の空港などで展開しているので、読者の中には「泊まったことあるよ。飛行機のファーストクラスをイメージしたところだよね」と思い出した人もいるかもしれない。

 ファーストキャビンの場所は、ワイキキ中心部のオフィスビル14階にある。ビーチまで徒歩数分、周辺には商業施設も多く、利便性の高い立地だ。

 部屋は、ファーストクラス(4室)、ビジネスクラス(9室)、プレミアム・エコノミークラス(90室)の3種類を用意。最もランクが高いファーストクラスの広さは4.4平方メートルで、扉はアコーディオンカーテンで仕切られている。ベッド、サイドテーブル、テレビが設置されているので、一般的なカプセルホテルのイメージとはかなり違う。


ファーストキャビン インターナショナル ハワイのファーストクラス

プレミアム・エコノミークラス

 ビジネスクラスは2.5平方メートルで、ロールスクリーンで仕切られている。テレビや収納スペースがあり、天井高は2.1メートル。プレミアム・エコノミークラスは2.8平方メートルで、2段ベッド構造。天井高は1.2メートルと低めだが、寝るだけで十分という人には問題のないスペースといえる。

 1泊の価格は、ファーストクラスが130ドルから、ビジネスクラスが105ドルから、プレミアム・エコノミーが90ドルから。最も安い部屋で、1泊1万3500円ほどである(1ドル150円換算)。ハワイのリゾートホテルは1泊3万円以上のところが多いため(JTB調べ)、宿泊にそれほど費用をかけたくない人にとっては、半額以下で利用できる点が魅力となりそうだ。

 しかし場所は、リゾート地のハワイである。飛行機で10時間ほどかけて来て、あえてカプセルホテルに泊まる人はどのくらいいるのだろうか。そもそも、どのような人たちが利用しているのだろうか。ファーストキャビンHDでハワイ事業を担当している、山口麻理子さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。

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