忘・新年会を実施する企業、コロナ禍後初の減少に 物価高の影響もじわり:東京商工リサーチが調査
忘年会が話題に上る季節になったが、コロナ禍を経て社員や企業の意識も変化しているようだ。東京商工リサーチが調査を実施した。
忘年会が話題に上る季節になったが、コロナ禍を経て社員や企業の意識も変化しているようだ。東京商工リサーチが調査を実施したところ、今年、忘・新年会を実施する企業は約6割で、コロナ禍以来、初めて減少したことが分かった。
忘・新年会の開催有無、物価高も影響か
忘・新年会の開催有無について、コロナ禍前と比較した。「コロナ禍前も実施しており、今回も実施する」(46.1%)が最も多く、「コロナ禍前は実施せず、今回は実施する」(11.7%)を合わせると、57.8%が忘・新年会を「実施する」と回答。
一方、「コロナ禍前は実施せず、今回も実施しない」(25.3%)、「コロナ禍前は実施していたが、今回は実施しない」(16.7%)を合わせた、42.0%が忘・新年会を「実施しない」とした。
忘・新年会を実施する/しない理由
「コロナ禍前も実施しており、今回も実施する」と回答した企業に対し理由を尋ねたところ、86.7%が「従業員の親睦を図るため」と回答した。以下「従業員の士気向上のため」(51.3%)、「会社の定番行事のため」(38.1%)と続いた。
なお「会社の定番行事のため」と回答した企業を規模別でみると、「大企業」が33.6%、「中小企業」が38.6%だった。
「コロナ禍前は実施していたが、今回は実施しない」と回答した企業に対しても理由を尋ねたところ、「開催ニーズが高くないため」(67.3%)が最も多かった。その他「参加に抵抗感を示す従業員が増えたため」(41.3%)といった声も寄せられた。
また、「忘・新年会に関わる費用の削減」を理由に挙げた企業は21.7%と、調査開始から初の20%超えとなった。東京商工リサーチは「物価高や従業員の参加への抵抗感などで、実施する意味が薄れてきたと感じる企業が増えている様子がうかがえる」とコメントした。
調査は10月1〜8日、インターネットで実施した。有効回答数は6225社、資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義した。
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