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閉館2年、白紙化から半年 再開発が止まった中野サンプラザ(2/2 ページ)
多くのミュージシャンとファンにコンサート会場として愛された東京都中野区の複合施設「中野サンプラザ」の取り壊しが、閉館から2年余りたっても一向に始まらない。
区は再利用を完全否定
区は駅北口のまちづくりについて、住民説明会や意見交換会を複数回開催してきた。「中野サンプラザを残してほしい」との声も少なくなく、区議会には、建物の活用を含め、再開発の見直しを求める複数の陳情が提出されている。
ただ、館内の廊下や天井には大量にカビが発生しており、大規模改修をした場合、100億円超の税金を充てなければならないと区は説明し、否定的な姿勢を示した。
区は今後の再利用について、産経新聞の取材に対しても「区としては考えていない」(担当者)とした。
計画のリセットから約半年が経過した今も、今後の方向性は「まだ何も決まっていない」(担当者)のが実情で、取り壊しのスケジュールも確定していない。区は再開発に対する意見を区民らから募った上で、来春にも事業計画の見直し案を示す方針だ。(宇都木渉)
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