箱根駅伝の“足元争奪戦” トップ独走のアディダスに逆襲を狙うミズノ、海外ブランドも名乗り上げ(2/4 ページ)
スポーツブランドが箱根駅伝走者のシューズを狙っている。現在トップを走るのはアディダスだが、その後ろをナイキやアシックスが追いかける。各社の現在地を見ていこう。
3強の背中追う、「世界で最も成長スピードの速いスポーツブランド」
前回の箱根駅伝のシューズシェア率はアシックスが25.7%、ナイキが23.3%、プーマが11.9%と続いた。アシックスはアディダスのスーパーシューズより軽い、129グラム(27.0センチ)の「METASPEED RAY」が話題だ。
米国の多国籍企業であるナイキは前回、発売前だった「ヴェイパーフライ 4」のプロトタイプで吉居駿恭選手(中大)が1区を独走。後続に1分32秒差をつけるダントツの区間賞を獲得した。それから5区で区間賞・区間新の快走で3度目の往路優勝を成し遂げた若林宏樹選手(青学大)も同モデルを着用していた。今回も一般発売前のモデルが登場するかもしれない。
プーマは2022年大会から少しずつシェアを拡大。前回は「ディヴィエイト ニトロ エリート 3 EKIDEN GLOW」というモデルを着用した桜井優我選手(城西大学)が9区で区間賞に輝いた。ブランドとして箱根駅伝の区間賞は初めてだった。
それから前々回が初出場となったOn(オン)も強烈なインパクトを残した。前回の着用者は1.4%(3人)だったが、当日変更で7区に投入された佐藤圭汰選手(駒澤大学)が着用。故障上がりながら、区間記録を1分近くも塗り替える1時間43秒という異次元のタイムを叩き出したのだ。
2010年にスイスで誕生したオンは「世界で最も成長スピードの速いスポーツブランド」と呼ばれており、近年は日本での人気も高い。箱根駅伝では2024年大会で駿河台大学がオンのユニフォームで出場している。
そして2025年は国内トップランナーとのアスリート契約が目立っている。4月に契約した三浦龍司選手(SUBARU所属)は東京世界陸上で大活躍。男子3000メートル障害でメダルを争い、8位入賞を果たした。
11月20日に契約した水本佳菜選手(エディオン所属)は女子陸上競技ではアジア初の「Onアスリート」(同ブランドのシューズやウエアを着用して競技活動をするトップアスリートの総称)となった。11月23日のクィーンズ駅伝(全日本実業団女子駅伝)は、1区で後続を16秒以上も引き離す快走でチームの初優勝に大きく貢献している。
箱根駅伝では学生長距離界のスピードキング・佐藤圭汰選手(駒大)だけでなく、10000メートルで27分43秒92の自己ベストを叩き出した折田壮太選手(青学大)の活躍も期待されている。
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