2025年の企業倒産、12年ぶりに1万件を突破 人手不足の影響じわり:帝国データバンクが調査
年間の倒産件数が、12年ぶりに1万件を突破した。帝国データバンクが調査を実施したところ、2025年に発生した企業の倒産件数は1万261件で、前年(9901件)を360件上回った。負債総額は1兆5668億8800万円と、前年(2兆2197億8000万円)を6528億9200万円下回った。
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年間の倒産件数が、12年ぶりに1万件を突破した。帝国データバンクが調査を実施したところ、2025年に発生した企業の倒産件数は1万261件で、前年(9901件)を360件上回った。負債総額は1兆5668億8800万円と、前年(2兆2197億8000万円)を6528億9200万円下回った。
2025年は好調な業績を維持する上場・大手企業が目立ち、100億円を超える大型倒産は9件だった。一方、中小企業では物価高や賃上げ、人手不足などの経営課題に打つ手がなく、事業継続を断念するケースが多数発生した。
業種別では「サービス業」(前年2547件から2648件)、「小売業」(同2087件から2193件)、「建設業」(同1890件から2021件)が上位を占めた。地域別で見ると、前年を下回ったのは「中国」(前年463件から447件)、最も増加率が高いのは「四国」(同195件から213件)だった。
人手不足倒産が過去最多を更新
人手不足による倒産は427件(前年342件)と、過去最多を大きく上回った。業種別では、「サービス業」(114件)、「建設業」(113件)、「運輸・通信業」(58件)が上位を占めた。
後継者難倒産、物価高倒産の動向
後継者難倒産は503件(前年540件)で、業種別では「建設業」(120件)が最多となった。地域別では「関東」(前年183件から169件)や「近畿」(同111件から79件)で減少が目立ち、都市部でのM&Aや内部昇格による事業承継が進んでいる様子がうかがえる。
物価高倒産は949件(前年933件)と、過去最多を更新。業種別では「建設業」(240件)、「小売業」(216件)、「製造業」(174件)と続いた。原材料や燃料費高騰などのほか、人件費の上昇に耐え切れず倒産したケースも目立った。
2026年は1月1日に施行された「中小受託取引適正化法」(取適法)のほか、「企業価値担保権」の運用開始、「早期事業再生法」の施行などが予定されている。中でも取適法の施行では、資金繰りが改善する中小受託事業者が増える効果が期待される。しかし、小規模倒産を抑制する可能性がある一方で、資金繰りが悪化する委託事業者が出る可能性も否定できない。
2026年の倒産トレンドについて、帝国データバンクは「『物価高』から『人手不足』『経営者の病気、死亡』などの人的要因に移り変わっていく」と分析している。最低賃金(全国加重平均)は2020〜2025年に902円から1121円と24.3%も上昇。小規模事業者が今後も続くと見られる上昇に対応し、人材を確保していけるかどうかがポイントとなる。
調査の集計期間は2025年1月1日〜12月31日、集計対象は負債1000万円以上かつ法的整理による倒産。
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