「世界のユニクロ」も夢じゃない? 欧米で大苦戦してたのに、気付けば世界47位のブランド 大躍進を実現した戦略に迫る(4/5 ページ)
2000年代に欧米に進出したものの、大苦戦していたユニクロ。それが今や世界的なブランドとして認識されるまでになっている。一時は海外店舗を大きく減らしたが、ここまで盛り返した理由は何なのか?
ユニクロの知名度向上のきっかけは3つ
ユニクロが海外での知名度を一躍向上させたきっかけは、2006年の「ユニクロ ソーホー ニューヨーク店」と2009年の「パリ オペラ店」、そして2011年の「ニューヨーク 5番街店」の出店です。世界の超一流ブランドが集まる5番街でユニクロの店舗を初めて見た時は、「ついに日本の小売業が5番街に出店したか」と感動したのを覚えています。
当時はそれほどにぎわっている印象はありませんでしたが、それでも米国の消費者が店内でユニクロの洋服を選ぶ姿を見てうれしく感じたものです。
これらの店舗がユニクロのブランド価値を高め、H&MやZARAのような独特の世界観を持ったブランドがあると認識されるきっかけとなったのは間違いないでしょう。この出店を機に、ユニクロは世界中に大型旗艦店舗の積極的な出店を行いました。
こうした店舗展開に加えて北米市場でのシェアアップに集中投資したことも、ユニクロの存在感向上に大きな影響を与えています。
米国市場の攻略が難しいのは、その多様性と国土の広さです。地域によって気候は異なり、人々の体型や価値観、消費スタイルもさまざま。だからこそ、米国で商売を成長させていくのは非常に難しいのです。
そこでユニクロは、各都市レベルでの集中出店戦略を採用しました。ニューヨークのソーホーに始まり、5番街やマンハッタンなどの有名観光スポットや商業施設に集中して出店することで、知名度を飛躍的に向上させることに成功しました。現在はサンフランシスコやシカゴ、ボストンやワシントンなどの各都市でも集中出店戦略を採用しています。
また、ユニクロブームが世界で広がっている理由として、「ユニクロの商品力」も挙げられます。余分な装飾をそぎ落とし、流行に左右されない「ミニマルベーシック」な商品を基本としている点が、世界で支持され始めているのです。
これまでは、超低価格で商品を販売するファストファッションがもてはやされてきました。しかし、今ではそれが「大量生産し、大量廃棄する環境破壊の代表者」とまで言われるようになっています。ユニクロはこうしたファストファッションとは一線を画し、「品質を妥協せず、使い捨てではないタイムレスな服」(同社)と表現しています。
「値段の割に生地が良い」「洗っても崩れにくい」「ロゴが控えめでどんなブランドとも合わせやすい」といった意見も、ユニクロ公式サイトやSNSなどで多数見かけます。同社のラウンドミニショルダーバッグは、低価格であるにもかかわらずおしゃれで高価に見えることからSNSで大きな話題となり、世界的な大ヒット商品にもなりました。
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