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“自販機が話し出す”未来がすぐそこに!? 進化する「音声AI×ハードウェア」、日本の勝機は(2/2 ページ)

音声AIの主戦場はコールセンターを超え、葬儀社や自動販売機など生活の「現場」へ拡大している。軽量な小型言語モデル(SLM)の台頭により、ネット不要の「オンデバイスAI」が現実味を帯びる中、日本が持つ勝機とは何か。高品質なハードウェアとアニメなどのIP、そして「おもてなし」の精神を融合させた、世界で勝つための「音声AI×ハードウェア」の国家戦略とは? 人手不足を解決する社会インフラの未来に迫る。

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テキストを超えた“感情の輸出”へ 「ボイスUI×ハードウェア」の可能性

森下: 現在はいろいろなユースケースを試しながらノウハウや知見をため、音声AIの対話精度を高めています。現状でも、コールセンターで単純なFAQに回答する場合は、人間よりも精度が高くなっています。そういう部分では、当たり前にAIを使う状況になっています。

小澤: AICX協会のミッションでもありますが「AIは分断を超えていく存在」だと思っています。AIに対する警戒の声もいろいろ聞きますが「次の時代をどう作るか」「日本をどうしていくのか」という視点が重要です。

 世界的にはロボット基盤モデルの開発がブームになっていくはずですが、日本ではロボット基盤モデルとボイスUIをどう組み合わせていくかがポイントになると思っています。

森下: 日本の特徴として、おもてなしの精神がよく語られます。「ありがとうございます」と感謝を伝える場合でも、テキストでは表現できない感情を、音声AIを使って込められると考えています。そうした価値を付加する方向に、今後の発展の可能性があると思います。

 現在は、日本語特有の住所などの聞き取り精度を大幅に向上させる独自モデルを開発している段階です。これを活用し、大手ホテルチェーンでの自動チェックイン実証実験も控えています。ハードウェアメーカーと連携し、現場の業務負荷軽減と顧客体験(CX)向上の両立を加速させていきたいですね。


小澤: 日本は世界的に見ても、本当にたくさんのハードウェアがいろんな場所にある国です。しかも一つ一つのレベルがとても高い。今後のSLMの時代を考えると、日本らしさを生かして強みにできるでしょう。

 日本が強いアニメやゲームのIP(知的財産)を組み合わせて、例えば自動販売機が。有名なアニメなキャラクターの声で対話してくれるようになれば、CXが本格的に変わってきます。こうした分野では今後、日本に勝機があると考えています。

著者紹介:森下将憲(もりした・まさのり)

株式会社Verbex 代表取締役CEO。2010年、Design & Technology FirmであるEverforthを創業。2018年、EverforthをWingArc1stに売却後もEverforthを牽引(けんいん)しつつ、複数のスタートアップを創出し続けるシリアル・アントレプレナー。2024年、株式会社Verbex 日本法人のCEOと、グローバル全体のCOOに就任。「声で世界をつなぐ」というビジョンを掲げ、VoiceUIの社会実装に向け音声対話AIの事業創造に取り組んでいる。

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