フリーランス→正社員が急増 40代はやっぱり不利なのか、戻りたい人の現実:正社員に戻りたい(4/4 ページ)
フリーランスから正社員に戻る人が増えている。だが、40代以上の転職は本当に不利なのか。企業が採用で重視するのは年齢や肩書ではなく、チーム経験や組織への適応力だった。採用担当者の声から実態を探った。
「組織で働く覚悟」は、面接だけでは測れない
もっとも、採用したとしても定着するとは限らない。あるクリエイティブ企業は、フリーランス人材を正社員として複数採用したが、いずれも組織になじめず早期に離職した。
同社が選考で重視したのは、まさに「組織で働くことの覚悟」だった。例えば、朝決まった時間に出社し、満員電車で通勤できるか。そうした基本的な働き方を面接で確認したうえで採用に踏み切ったが、入社後に問題が表面化。課題として浮かび上がったのは、仕事への向き合い方の違いだった。
与えられたタスクはこなせても、組織の一員として長期的なプロジェクトや、すぐに成果が見えない業務に取り組むことは難しかったという。「視野がタスク処理であって、仕事の完遂ではなかった」という声が寄せられた。
これは一つの事例であり、当然ながらフリーランス人材全体に当てはまる話ではない。前述したSaaS企業のように、適性を見極めて定着につなげた例もある。
受け入れる企業側に難しさがある一方で、本人にとっても正社員復帰は単純な選択ではない。Hajimariによると、正社員に復帰した場合、社会保険や福利厚生を含めて考慮しても、収入はフリーランス時代の7〜8割程度になるケースが一般的だ。
それでも、フリーランスを正社員に迎える「トランジション採用」は、今後も広がっていくだろう。AIの進化で市場が変わり、働き方を見直す人が増えているからだ。そのとき企業が重視するのは、スキルや経歴よりも、組織の一員として働き続けられるかどうかだ。年齢や肩書きは、判断材料の一つにすぎない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
やっぱり、すぐ辞める新人は世の中をナメているのか 「倍速退社」の背景にある企業の病
4月の入社後、すぐに退職代行サービスを利用して会社を辞める若者がいる。「そんな人は、ロクな大人にならない」と言いたくもなるだろうが、原因は若者だけにあるわけではなく……。
IT人材は東京のどこに住んでいる? 首都圏の“知られざるテックエリア”を地図で見る
首都圏に集中するIT人材の居住傾向を可視化。中野や下北沢、五反田など、意外な“隠れたテックエリア”の分布や、若手エンジニアが選ぶ街の特徴をデータで読み解く。
「辞めたけど良い会社」 ランキング ワースト30社の特徴は?
辞めたけれど良い会社は、どのような特徴があるのか。IT業界で働いた経験がある人に聞いた。
