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手取り14.8万円だった“超・斜陽産業”の牛乳配達店 利益10倍・年収2倍にした「DXの全貌」(2/3 ページ)

過酷な労働環境と低利益に苦しむ「超・斜陽産業」の牛乳配達店が、月商6倍、平均年収2倍、利益率10倍のV字回復を果たした。身近なツールを活用した明治クッカーの「手作りDX」事例から、現場の生産性を高める秘けつを紹介する。

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転機となった「手書きチラシ」と「ジャムの瓶」

 西原氏は「ちゃんと給料が上がり、休みも取れ、結婚や子育てが実現できる」「人の役に立ち、人が成長し、人が会社に集まる」という“普通の会社”にしたいと奮闘する中で、顧客に「なぜうちと付き合ってくれているのか」「何をすれば喜んでもらえるのか」を直接ヒアリングすることにした。

 すると「牛乳が好きなのではなく、昔来た営業担当がいい人だったから」といった声も聴けたが、それ以上に「草むしりをした後に体が痛い」「どこにゴミ出しを頼めばいいか分からない」「詐欺事件などが怖い」といった、シニア顧客の日常の困りごとへの不安が多く寄せられた。

 顧客からの「駆けつけることがあなたたちの価値なのでは」という助言を受け、「自分たちが体を動かしてやれることは何でもやる」と書いた手書きのチラシを約2800枚配った。その結果舞い込んだのは、88歳の女性からの「固くて開かないジャムの瓶を開けてほしい」という依頼だった。西原氏らが駆けつけて対応したところ、顧客は涙を流して喜んでくれたという。

 この出来事の翌日、その女性が西原氏を連れて近所を回り、「明治クッカーさんから牛乳を取りなさい」と自ら営業を行った。結果的に彼女から5件の紹介が生まれ、さらにそこから別の5件の紹介へとつながった。現在もこれらの契約は継続しているという。


ジャムの瓶を開けたことが顧客獲得につながった(画像:ゲッティイメージズより)

 一連の出来事を受け、社員から「やはりお客さまの役に立つ時間を生み出したい」という声が上がった。しかし西原氏は「みんながやりたくて、お客さまの役に立つ時間を作っても、利益が出なければ社員の給料は上げられない」として一旦ノーを突きつけた。

 そして、ただ顧客対応の時間を増やすのではなく「今の7割の時間で『飯の種(店舗としてのもうけ)』を稼ぎ、残りの30%の時間を『将来の種(ファン作りとして顧客の手伝いや会話)』などに使ってよい」という「70:30」のルールを条件として提示した。

 しかし、従来の業務を7割の時間に圧縮するには、気合や根性ではなく抜本的な変革が不可欠だ。現場の従業員の7割は高卒でITスキルも決して高くはなかったため、できる限りコストをかけず、すぐに改善でき、誰もが迷わず使えるツールとして「Google Workspace」を活用したDXをスタートした。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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