「Yahoo!ニュースに載る」が3万円で買える時代 その価値はいつまで続くのか(3/3 ページ)
企業が3万円で「Yahoo!ニュースに載る」時代が始まった。その価値は今なお大きい一方、生成AIの普及で情報収集の入口は変わりつつある。LINEヤフーの新サービスから、ニュースメディアの未来を考える。
「Yahoo!ニュースに載った」というブランド
公に「Yahoo!ニュースに載った」と言えることは、実は、媒体側が思う以上に高い価値を持っている。実際にSNSでは「Yahoo!ニュースに載った」という企業の投稿をよく目にする。
実際に商品やサービスを記事化したのは、Yahoo!ニュースへ配信しているメディアであるにもかかわらず、その媒体名は明示されずに、より知名度の高いYahoo!ニュースに載ったと紹介される。つまり企業にとって重要なのは、記事を書いた配信媒体ではなく、「Yahoo!ニュース」という最終的な掲載先なのである。
一部のプレスリリース配信サービスでは、提携先のメディアへの自動転載もセットにしている場合が少なくない。このパターンでも、1つのサービスに、自ら投稿したにもかかわらず、あらゆるメディアへ掲載されたとのSNS告知はチラホラ見かける。
背景には、「複数、あるいは有力メディアに取り上げられた自社商品・サービスには価値がある」「ニュースバリューがあるぞ」とアピールしたい意図がある。「Yahoo!ニュースに載った」という投稿は、あくまで各媒体は”他社配信を前提にした土管”としか認識されていない可能性を示している。
AI検索時代でもYahoo!ニュースはブランド力を保てるのか
こうした広告出稿主がいる限り、「Yahoo!ニュースに載った」をアピールしたいがために、今回の新サービスに魅力を感じる企業は少なくないだろう。「載ること」が目的であれば、掲載という事実が成果物であり、PVやコンバージョン率の優先度は下がる。それだけYahoo!ニュース掲載というブランドと、“お墨付き感”が強いということだ。
ただし、この価値はネットユーザーがYahoo!ニュースを「情報収集の入口」として利用していることが前提でもある。現在もYahoo!ニュースは国内最大級のニュースポータルとして高い影響力を持つが、その一方でここ数年は、検索エンジンではなく生成AIに直接質問して情報を得る利用者も急速に増え始めている。
もし情報収集の入口がポータルサイトからAIサービスへ移っていけば、「Yahoo!ニュースに載ること」の価値そのものも相対的に変化する可能性がある。企業が情報を消費者に届けるためには、ポータルサイト配信の一本足でなく、AIへの最適化にも軸を据える必要が出てくるのだろう。
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