35歳を超えても転職できる人、できない人 企業は何を見ているのか:経験者争奪戦へ(4/5 ページ)
かつて転職市場では難しいとされていた、35歳以上の採用需要が伸びている。企業は単純に「若手が採れないから40代を採る」ようになったのだろうか。転職サイト『ミドルの転職』を運営するエンの執行役員・峯崎直哉さんに話を聞いた。
求められる40代は昔と変わった
では、企業が求めるミドル人材像は、以前と比べてどう変わったのだろうか。エンの調査では、35歳以上の転職者に対して企業が求めるスキルとして、「高い専門性と、それに基づく業務遂行能力」が最も多かった。
ただし、専門知識を持っているだけでは十分ではない。求められているのは、「知っている人」ではなく「実際に成果を出せる人」だ。例えば、前職で営業改革やDXを進めた経験がある場合、それを新しい会社でも再現できるかどうかが評価される。
以前は、管理職経験や業界経験そのものが評価材料になりやすかった。しかし現在は、肩書や経験年数だけではなく、周囲を巻き込みながら成果を生み出す力が重視されるようになっている。
「部下を管理していたことよりも、多様な人材と協力しながら成果を出せるかが重要になっています」
峯崎さんは、これからのミドル人材には「過去の成功体験を持つこと」よりも、「変化に対応できること」が求められると指摘する。
特にAIの普及によって、管理や承認を中心とした従来型のマネジメントは変化している。これから必要になるのは、メンバーの力を引き出し、新しい価値を生み出すマネジメントだ。
企業が採用したいと考える人材について、峯崎さんは次のように説明する。
「専門性があり、現場感覚もある。それでいて過去の成功体験に固執せず、若手からも学び続けられる人です。AIなど新しい技術にも向き合い、自分のやり方を押し付けるのではなく、その会社に合わせて価値を出せる人は強いと思います」
一方で、採用で慎重になるのは、変化への対応が難しい人材だ。過去の肩書や成功体験だけを語り、新しい技術を学ぼうとしない人は評価されにくい。年齢そのものではなく、変化を受け入れられるかどうかが、これまで以上に問われるようになっている。
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