仕事ができる人は「途中で帰る」 翌朝すぐ仕事に入れる意外な習慣:世界の一流は「平日」の夜に何をしているのか(4/4 ページ)
仕事ができる人ほど、あえて仕事を途中で残して帰る。疲れた夜に無理をせず、翌朝の集中力を高める「未完了」の効果とは。
私が米国マイクロソフト本社で働いていた頃、翌朝に大がかりな経営会議を控えていた夜のことです。ホテルのロビーで資料の最終確認をしていた私の隣で、ある副社長が静かにソファに腰を下ろしました。PCをそっと閉じ、照明を少し落としてイヤホンをつけると、音楽を流しながら目を閉じたのです。
「何をされているのですか」と声をかけると、彼はこう答えました。
「夜に考えすぎると、朝の判断力が落ちるんだよ。脳が疲れていると、リスクを取らずに、いちばん安全そうな答えを選ぼうとしてしまう。だから私は、夜になったら『考えるのをやめる』練習をしているんだ」
私はそれまで、資料の細部を何度も見直し、頭の中でシミュレーションを繰り返すことこそが万全な「準備」であると信じ込んでいました。しかし、彼の言葉は私の従来の考えを根底から覆すものでした。
疲労が蓄積した「夜」に負荷の高い仕事を配置せず、心身が回復した「朝」にそれらを集中させる──。これが、成果を出し続ける人たちが共通して持っている基本的な姿勢です。
越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役
国内外の通信会社に勤務した後、2005年にマイクロソフト米国本社に入社。業務執行役員として事業責任者などを歴任する。2017年に株式会社クロスリバーを設立。世界各地に分散したメンバーが週休3日・リモートワーク・複業(専業禁止)をしながら800社以上の働き方改革を支援。オンライン講演・講座は年間300件以上、受講者満足度は平均96%。PIVOT などメディア出演多数。Voicy「トップ5%社員の習慣ラジオ」が好評放送中。著書にベストセラー『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)、『AI 分析でわかったトップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。著書累計35冊。
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