「犬猿の仲」も昔の話? ANAとJALが初のダイヤ調整に乗り出した、納得のワケ(1/3 ページ)
航空業界で国内2トップのANAとJAL。両社は激しい競争を続けてきたが、このたび「初」となるダイヤ調整を行うと発表し、話題となった。背景には何があるのか。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
日本を代表する航空会社のANAとJALは激しい競争を続けてきた。相手のフライト直後に自社のフライトをぶつけ、客を奪うこともあった。過去に羽田空港が国際線発着枠を増やした際は、均等配分を求めるJALと、傾斜配分を求めるANAの間で対立が起きた。両社はいわば水と油の関係にある。
だが最近、両社は初のダイヤ調整を進めることで合意した。現在、両社が競うように設定している羽田〜岡山のダイヤが、10月25日以降に変わる。背景にあるのは国内線を利用する“太客”の減少だ。収益が悪化する中、ライバル同士の協調が進みつつある。
ダイヤから分かる、両社の「バチバチ度」
両社の激しい競争は、ダイヤから一目瞭然だ。
例えば羽田〜伊丹のダイヤだと、9月の朝の最も早い便はANAで、出発時刻は午前6時20分だ。だが、その10分後にJALの便が飛ぶ。昼間の時間帯は概ね30分差で運航しているが、需要の高い夜ではANAとJALが同じ午後6時発の便を設定している。午後7時前後では、JALが午後6時40分と午後7時10分、ANAが午後7時と午後7時15分に便を設定している。
1985年の「航空自由化」以降、両社の競争が始まった。ANAは国内線の主要路線を開拓し、国際線の定期便を就航するなど、規制で守られていたJALの牙城に切り込んだ。2010年にJALが経営破綻すると、両社の事業規模は逆転し、ANAが1位となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



