「野球企業」に追い風、相次ぐ黒字転換 5年前は苦境だったのに、なぜ?:東京商工リサーチが調査
資材や人件費の高騰で悩む企業が多い中、トップ企業の多くが利益を伸ばし、追い風がどんどん吹いている業界がある。野球業界だ。
資材や人件費の高騰で悩む企業が多い中、トップ企業の多くが利益を伸ばし、追い風がどんどん吹いている業界がある。野球業界だ。
大谷翔平選手の活躍や夏の甲子園、日本プロ野球界の盛り上がりが、スポーツ用品店やプロ野球球団、グッズ販売、野球教室など野球に関連する企業へ好影響を与えた。
東京商工リサーチは企業データベース(約440万社)から、営業種目に「野球」が含まれ、5期連続で業績を公開している主な企業120社を抽出して分析した(以下「野球企業」)。調査によると、2021年から4年間で野球企業の売上高が約710億円伸び、利益も赤字から135億円の黒字に大幅改善したことが分かった。
5年前の苦境から現在に至るまで、野球企業を取り巻く環境はどのように変化したのか。
好調な野球企業 それぞれの稼ぎ方とは?
120社の業績を年別に比較すると、2021年は売上高が970億8100万円、利益は30億1700万円の赤字だった。コロナ禍の外出自粛や、密を避けて練習機会が減少したことなどが影響した。
コロナ禍が落ち着いた2022年は、売上高1207億9100万円(前期比24.4%増)と急伸。利益も101億4600万円の黒字に転換した。2025年は売上高1680億6000万円、物価高の影響を受けてもなお利益は135億1500万円と好調を維持した。
特に目を引くのが、利益の改善だ。製造や仕入れ、サービスの提供コストが上昇するなかで、価格転嫁が進まずに利益が落ち込む業界は多い。しかし2025年の野球企業では76.6%が黒字であり、前期比較では51.6%の企業が増益していた。
プロ野球では各球団が工夫を凝らして野球人気を底上げしつつ、グッズ販売にも注力。北海道日本ハムファイターズの新球場を含む「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE」を運営するファイターズスポーツ&エンターテイメント(北海道北広島市)は、観客動員が最多を更新したことで売り上げを伸ばし、大幅増益となった。
東京商工リサーチは「用具やグッズ販売は円安で輸出が伸びた。野球企業は多面的な戦略で業績を伸ばしている」とコメントした。
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