「遊園地・テーマパーク」の成長が鈍化 コロナ禍以降の好調にストップをかける不安材料とは?:東京商工リサーチが調査
東京商工リサーチが全国の主な遊園地・テーマパークを運営する企業122社を調査したところ、2025年度の売上高合計は1兆931億円(前年比3.4%増)で、4期連続増収だった。
遊園地やテーマパークの運営企業の成長が鈍化している。
東京商工リサーチが全国の主な遊園地・テーマパークを運営する企業122社を調査したところ、2025年度の売上高合計は1兆931億円(前年比3.4%増)で、4期連続の増収となった。5期の比較が可能な121社の利益の合計は1577億円(同3.0%増)で、こちらも4期連続の増益だった。
利益伸長率は鈍化 不安材料も複数あり
利益が判明した121社の2025年度の最終損益は、黒字が95社(構成比78.5%)、赤字が26社(同21.4%)だった。増益企業は63社(同52.0%)と前年度から6社増加した。減益企業は56社(同46.2%)と3社減少したが、2023年度からは14社増加しており、東京商工リサーチは「収益の落ち込みが顕在化している」と指摘する。
122社の2025年度の売上高は増収が74社(構成比60.6%)と約6割を占めたが、前年度の84社から10社減少した。一方、減収は46社(同37.7%)で、前年度の34社から12社増加した。
122社のうち、売上高トップは東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドで、5881億7100万円(前年度比2.9%増)だった。
ナンジャタウン、浅草花やしきを運営するバンダイナムコアミューズメントの975億4900万円(同5.8%減)、東京ドームシティアトラクションズを運営する東京ドームの615億1300万円(同6.5%増)、鈴鹿サーキットやモビリティリゾートもてぎを運営するホンダモビリティランドの443億9100万円(同43.4%増)が続いた。
コロナ禍が落ち着き、国内旅行とインバウンドが活発になると同時に、遊園地やテーマパークの業績は改善した。しかし物価高や人件費高騰で原価やサービス価格が上昇し、値上げだけでは利益の確保が難しくなっているようだ。
東京商工リサーチは「人気の施設では収容可能客数が限界に達し、客数の増加による業績拡大が見込めない局面を迎えている。こうした状況を背景に、遊園地やテーマパークは、客数増加に頼らない成長に向けた施策が問われている」とコメントした。
調査は、東京商工リサーチの企業データベース(390万社)の日本産業分類(小分類)「遊園地」「テーマパーク」「動物園・植物園・水族館」から、2025年度(2025年4月期〜2026年3月期)を最新期とし、5期連続で売上高が比較可能な122社と、当期純利益が比較可能な121社を抽出・分析した。「博物館・美術館」は対象外としている。
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