カキ不漁で進む“脱・カキ一本足打法” 陸上養殖に品種改良、今後は?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(2/3 ページ)
カキの不漁により、カキ専門店が相次いで方向転換を図っている。各社の対応や今後について探った。
安定した供給を目指す
ゼネラル・オイスターは、これまでに何度も事業の壁に直面してきた。
2000年に東京・赤坂で創業したものの、当時の日本ではオイスターバー自体が珍しく、当初は採算を取るのに苦労したという。転機となったのが2002年だ。新宿の商業施設に出店した「ガンボ&オイスターバー」が人気を集め、ようやく事業が軌道に乗った。
しかし、2006〜2007年にノロウイルスが流行し、売り上げが激減。そこで2007年、広島県呉市に自社の浄化センターを設立し、食中毒のリスクを抑えることで、顧客からの信頼回復につなげた。
2014年には浄化センターを富山県入善町に移転。海洋深層水を活用し、特許技術を用いた浄化体制を構築すると同時に、卸売り事業も本格化させた。
2017年には岩手県大槌町に加工拠点となる工場を設立。現在は生食用の冷凍ガキも加工しており、価格が安い時期に仕入れてストックし、原価高騰に備える体制を整えている。
このように、生産から加工、販売までを手掛けてきたゼネラル・オイスターだが、カキビジネスを安定させるのは容易ではない。
2026年3月期の売上高は約43億円と前年同期比9.6%増えた一方、最終損失は約1億7500万円となり、前期の約2000万円の赤字から損失額が拡大した。
そこで業績回復の一手として開発したのが、前述のマーレ&オイスターなのである。
さらに、海中と比べて雑菌が入り込むリスクを抑えられる陸上養殖のカキの開発にも取り組んでいる。
沖縄県久米島の研究所では、東京大学との共同研究を実施。亜熱帯の温暖な気候と海洋深層水の豊富な栄養を生かし、カキの飼料となる微細藻類の大量生産の実験を行っている。
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