F1.8レンズに像面位相差AFそしてローパスレス、手のひらにのる高級機「FUJIFILM XQ1」

[ITmedia]

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　富士フイルムは10月18日、FUJIFILM Xシリーズの新製品としてレンズ一体型コンパクトデジカメ「FUJIFILM XQ1」を11月23日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は4万5000円前後。

「FUJIFILM XQ1」

　ファインダー非搭載のシリーズ製品としては「FUJIFILM XF1」に続くモデルで、100（幅）×58.5（高さ）×33.3（奥行き）ミリ、206グラム（バッテリー、メモリカード含む）の小型ボディには像面位相差AFが可能な「X-Trans CMOS II」センサーを搭載、最速0.06秒の「世界最速」（同社発表。2/3型以上のセンサーを搭載したデジタルカメラにおいて、CIPAガイドライン準拠）という高速AFを実現した。

　同社独自のX-Trans CMOS IIセンサーは独自のカラーフィルター配列を採用することから光学ローパスフィルターを搭載せずともモアレや偽色の発生を抑制することが可能で、本製品もローパスレス仕様となっている。撮像素子のサイズは2/3型で、有効画素数は1200万画素。また、回折現象を画像処理によって補正する「点像復元処理」も搭載しており、本機能は任意にON／OFFが行える。

　レンズは3段分の光学式手ブレ補正機構を備えた35ミリ換算25〜100ミリ相当の光学4倍ズームレンズで、ワイド端の開放F値はF1.8（テレ端はF4.9）。非球面レンズ4枚、EDレンズ3枚を含む6群7枚のすべてをガラス製としているほか、全レンズの両面に独自に「HT-EBCコーディング」を施しており、フレアやゴーストの発生を抑制している。

　小型ボディのために操作ボタン類は最小限に抑えられているが、レンズ鏡胴付け根には絞りやシャッタースピードなど13の撮影項目を割り当て可能なコントローリングを搭載している。Wi-Fiも搭載しており、背面の「Wi-Fi」ボタンを押すだけで対応アプリをインストールしたスマートフォンへID／パスワードの設定なしに送信することが可能だ。

レンズ鏡胴付け根のコントローリングは「FUJIFILM X100／X100S」のピントリングと同じ感触に調整するなど細部にわたる配慮が施されている

　撮影機能は既存Xシリーズから多くを踏襲しており、「PROVIA」「Velvia」「ASTIA」のほかモノクロとセピアを用意するフィルムシミュレーション、トイカメラ／ミニチュアなど8種類のデジタルフィルター、多重露光撮影機能などを備えている。背面液晶は3型／92万画素。本体にはポップアップ式ストロボとカメラ内RAW現像機能も内蔵する。

　本体カラーはシルバーとブラックの2色で、軍艦部にはアルミ素材を使用。ボディ下部にはシボ加工を施すなど高い質感も備える。オプションとしてはボトムレザーケース「BLC-XQ1」（ブラック、ブラウン）、防水プロテクター「WP-XQ1」、リモートレリーズ「RR-90」などを用意する。

ボトムレザーケース「BLC-XQ1」（ブラック）の装着例

　主な仕様は以下の通り。

製品名	FUJIFILM XQ1
撮像素子	有効 1200万画素 2/3型X-Trans CMOS II
レンズ	35mm換算25〜120mm相当 光学式手ブレ補正付きフジノン光学式4倍ズームレンズ、開放F値 F1.8（ワイド端）〜F4.9（テレ端）
デジタルズーム	超解像4倍ズーム（光学ズーム併用時最大約16倍）
絞り	F1.8〜F11(広角）、F4.9〜F11(望遠）、1/3EVステップ
撮影可能範囲(レンズ先端面から）	標準：約50cm〜∞（広角）／約80cm〜∞（望遠）、マクロ：約3cm〜3.0m（広角）／約50cm〜3.0 m（望遠）
ISO感度	AUTO(ISO3200まで設定可能)、ISO100〜12800
シャッタースピード	1/4秒〜1/3000秒（AUTO時）、30秒〜1/4000秒（全モードあわせて）
ファインダー	非搭載
背面液晶	3型TFT液晶　約92万画素
ストロボ	手動ポップアップ式
動画	1920X1080ピクセル（60p/30p）／1280×720ピクセル（60p/30p）／640X480ピクセル（30p）、音声付き（ステレオ）　動画撮影中の光学ズーム可能
サイズ	100（幅）×58.5（高さ）×33.3（奥行き）ミリ、206グラム（バッテリー、メモリカード含む）
Wi-Fi	搭載
記録メディア	内蔵メモリー／SDメモリーカード（SDHC、SDXC UHS-I対応）
バッテリー	NP-48