高感度でも高画質なお手頃デジカメ――「FinePix F70EXR」:レビュー(2/4 ページ)
「スーパーCCDハニカムEXR」搭載デジカメの第二弾。“高感度で低ノイズ”を継承しつつ、10倍ズームや“EXRオート”を搭載したお手軽&お手ごろモデルだ。
ちょっとややこしいが、F70EXRは2つのフルオートモードを持っている。ひとつは通常のオート(赤いカメラのアイコン)、もうひとつはEXRポジションにある「EXRオート」である。後者はシーン自動認識機能を持っており、通常の「オート」より賢く処理をしてくれる。お薦めはこのモードである(むしろ旧来のオートモードは不要だったかも)。
EXRオートではシーン自動認識を行うと同時にCCDのEXRモードを自動的に切り替えてくれる。半押し時にHRと表示されれば1000万画素の高解像度モード。明暗差が非常に大きな構図だと自動的にDRモードになり、暗い場所だとSNモードになる。カメラ任せですべてやってくれるし、ヒット率もなかなか高い。
EXRオート時は露出補正もできないしISO感度もホワイトバランスもオートのみだが、EXRモードを自分で固定してやると、露出補正やISO感度などを細かく指定できる。EXRオートとうまく使い分けるべし。
DRモードだとダイナミックレンジが1段分広がるが、F70EXRはさらに「DR拡張」機能を持っている。従来モデルから採用されていた機能で、感度を高めにセットして露出アンダーで撮影し(そうするとハイライト部を抑えられる)、画像処理で適正露出に持ち上げることで、広いダイナミックレンジを実現する。EXRのDRモードとこのDR拡張機能を組み合わせると、よりダイナミックレンジを広げた写真を撮れる。具体的にはこんな感じ。
駅のホームから撮った写真だが、雲の写り方を見ると違いがよく分かる。ダイナミックレンジを拡張しないと、白い雲の明るいところが白飛びしてしまうが、DRモードでダイナミックレンジを拡張して撮ると雲や蛍光灯が飛ばずに残っている。
DRやSNの2つのモードを使えるのはEXRポジションのときで、プログラムオートなど他のポジションでは原則としてHRモードとなる。気になったのは撮影時のモードによって設定できる項目(利用できる機能)が違ってくるので、ちょっとややこしいこと。もうちょっとシンプルにできたんじゃないかと思う。
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