バリアングル復活“あえて1000万画素”の「G」――「PowerShot G11」
キヤノンが「PowerShot G」の最新作「G11」を発売。G6以来となるバリアングル液晶が復活したほか、あえて画素数を抑えたCCDを搭載することで高画質を狙っている。
キヤノンは8月20日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G11」を9月下旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は6万円前後。
「PowerShot G10」(レビュー)の後継機種。上部に露出補正/ISO/モード変更と合計3つのダイヤルを配置したデザインに変更はないが、Gシリーズとしてはひさびさにバリアングル液晶を搭載した。液晶のサイズは2.8型(46.1万画素)で、G10(3.0型/46.1万画素)に比べると画素数こそ同一だがやや小さくなった。
撮像素子はG10の1/1.7型 有効1470万画素CCDから、有効1000万画素CCDへ変更された。同一サイズながら画素数を抑えたことで、1画素あたりの受光面積をG10比で約45%アップさせたほか、同時に「最新技術」(同社)を盛り込むことで、S/N比も大幅に向上させたという。画像処理エンジンは引き続き「DiGiC4」だが、デジタルノイズリダクションのアルゴリズムを見直すことでノイズ除去性能を高めた。こうした工夫により「G10比で最大2段分のノイズ低減。同感度ならば1/4のノイズ、同ノイズレベルならば2段高い感度で撮影可能」だという。
レンズはG10と同じくレンズシフト式手ブレ補正機構(IS)付きの光学5倍ズームレンズ(35ミリ換算28〜140ミリ)。手ブレ補正機構はシャッタースピード4段分の補正効果を持つ。シーン検出「こだわりオート」では“動きのある人物”の認識を新たに行うようになり、合計で22のシーンから最適なものを判別する。「こだわりオート」利用時はサーボAF/AEも連動する。
そのほか主な機能や仕様はG10を踏襲するが、「オート」撮影時の最高ISO感度が1600に引き上げられたほか、「ISO3200」モードが最高ISO12800の「ローライト」モードに改められるなど、暗所でのブレ軽減についても改良が進められている。また、シーンに応じてストロボ同調シャッタースピードを上限1/2000秒まで自動調整することも可能となり、逆光シーンなどでの日中シンクロ撮影でも白トビを抑えることが可能だ。
本体サイズは112.1(幅)×76.2(高さ)×48.3(奥行き)ミリ、約355グラム(本体のみ)。付属充電池「NB-7L」使用時に約390枚(液晶モニター表示時、CIPA規格)の撮影が行える。
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