ライトワンス型SDカード「SD WORM」警察機関に採用
サンディスクのライトワンス型SDメモリーカード「SD WORM」が警察に大量採用された。記録されたデータがカード内で改変されないという特性を生かし、科学捜査写真の記録用としての利用が見込まれる。
サンディスクは6月23日、同社が2008年に出荷開始したライトワンス型SDメモリーカード「SD WORM(Write Once Read Many)」が警察関係機関へ大量出荷されたと発表した。記録されたデータがカード内で改変されないという特性を生かし、科学捜査写真の記録用としての利用が見込まれる。
SD WORMは対応デジタルカメラなど記録が行われた際、書き込まれたデータの変更が行えない(ライトワンス)という特徴を持ちつつ、SDメモリーカード規格に準拠しており、データの読み込みに関してはSD WORMに対応していない一般的なSDメモリーカードリーダーでも行える。また、100年間のデータ保存にも耐えうる耐久性(同社加速度テストによる)も備えている。
現在、SD WORM対応カードは1Gバイトの容量を持った製品が販売されており、対応製品としてはニコン「D90 WORM」、富士フイルム「FinePix F200EXR-K」、ペンタックス「K20D-W」「Optio W80-P」が既に用意されている。オリンパスからはICレコーダーが投入される予定だ。カードを含めたいずれの製品も特定用途向けで、一般市販は行われない。
記録されたデータの変更が不可能である、耐久性が高いという特徴から、警察・司法関連以外の用途も想定される。米サンディスクのクリストファー・ムーア氏は医療や建設、司法、電子レシートなどでの用途が期待できると述べる。
なお、東芝が新団体を設立するなど付加機能のひとつとして重視されつつある、SDメモリーカードへのWi-Fi搭載についてムーア氏は「(SDメモリーカードの)さまざまな使い方が提案されるのは業界としては好ましいことだが、現在わたしたちにその計画はない。現在はSD WORMに全力を尽くしている状態だ」と述べた。
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