アダプタ装着で即3D、パナソニック3Dビデオカメラの仕組み(2/2 ページ)
パナソニックのビデオカメラ「HDC-TM750/650」はAVCHD方式の家庭用製品として、世界で初めて3D撮影に対応した。その仕組みを確認してみよう。
3Dコンバージョンレンズばかりに目を奪われるが、ビデオカメラ自体の性能も向上している。撮像素子そのものは既存モデル「HDC-TM700」と同じ1/4.1型 総画素915万画素(305万画素×3)の3MOSセンサーだが、画像処理エンジンの改良により、低照度撮影時のノイズをHDC-TM700比で40%低減、より滑らかな表現を獲得している。
手ブレに関しても、2つジャイロと画像のブレ情報を元に、「縦/水平回転のブレ」と「腕の上下左右の動きによる揺れ」を検出・補正する「ハイブリッド手ブレ補正」を搭載することで、テレ/ワイドいずれの撮影領域でもブレの少ない撮影を楽しめる。ただ、このハイブリッド手ブレ補正は3D撮影時には利用できない。
HDC-TM700に引き続き、1080/60p(28Mbps)での録画が可能で、フルハイビジョンの撮影モードとしてはそのほかにもHA(17Mbps)/HG(13Mbps)/HX(9Mbps)/HE(5Mbps)の4種類が用意されている。HDC-TM750は96Gバイトという大容量メモリを搭載するため、最高画質の1080/60pでも内蔵メモリへ約8時間10分の録画を行える。
HDC-TM750とTM650では主なスペックに共通部分が多いが、メモリ容量(TM750が96Gバイト、TM650が64Gバイト)、液晶サイズ(TM750が3型、TM650が2.7型)の違いがあるほか、HDC-TM700のみの機能・装備として、マニュアルリングによるフルマニュアル操作、5.1chサラウンド録音、ビューファインダーなどが挙げられる。
デジカメの動画対応が広く普及し、映像を撮ることは手軽な行為となったが、ビデオカメラは「子ども」「旅行」を撮影するイベントカメラの位置に留まり続けていた。同社は3Dビデオカメラにおいてその考えをさらに先鋭化させ、「ハレの日」用として訴求していく考えだ。
「3Dコンテンツは放送、パッケージと普及してきた。次は撮る番。ハレの日は最高の映像で残したいと願うものであり、そこへ3D映像録画のニーズはある」(同社デジタルAVCマーケティング本部 西口史郎本部長)
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